アニメーション映画「
1990年から1996年に週刊少年ジャンプで連載されたマンガ「SLAM DUNK」をもとに、原作者の
全国334スクリーンでライブビューイングも行われた本イベント。湘北高等学校バスケ部のキャスト5名がそろってファンの前に姿を見せたのは、公開から5カ月以上を経て今回が初めてとなる。映画への反響について、宮城リョータ役の仲村は「年末年始に地元の沖縄に帰ったんですけど、(頼まれた)サインが山積みで。『SLAM DUNK』のすごさを改めて感じましたね」と興奮気味に報告する。三井寿役の笠間は中学1年生の甥が作品に夢中になっていたといい、「彼は面白くて、学校で『親戚のお兄ちゃんが声優をやっている』と話すんだけど、『じゃあサインもらえるかな』と聞かれると『ダメ』って断るらしいんですよ」と仲村との対照的なエピソードを披露し、「でも彼にとっても宝物のような作品になったようでうれしかった」と感慨深げに話した。
本イベントでは、会場とSNSで募集した質問にキャスト陣が答える場面も。一番好きなシーンを聞かれた流川楓役の神尾は「山王(工業高校のメンバー)が上から階段を降りてくるのを初めて観たとき、泣いてしまったんです」とオープニングのシーンから心をつかまれたと回想する。同シーンについて赤木剛憲役の三宅は「河田(雅史)怖いんだよ」と訴え、「赤木って一番背でかいじゃないですか。それ以上の壁の圧を感じて(アフレコ中も)本当に怖くなっちゃった」と明かして共演者を笑わせた。
河田の話題で盛り上がる中、MCの田村から「河田雅史役の声優・かぬか光明さんが会場に来てくれています」というアナウンスが。完全なサプライズだったため、観客だけでなくキャスト陣も驚きの声を上げる。マイクを向けられた客席のかぬかが「忖度なしで答えてほしいのですが、山王の中でそれぞれ気になるメンバーを教えてください」という質問を投げると、仲村・三宅の河田雅史派と笠間・神尾・木村の沢北栄治派に分かれた。仲村は「マンガを読んだときから思っていたけど、パワーのプレイだけじゃなくて知略的なところもあるのが、山王の大黒柱としてかっこいい」と熱を込めて伝える。笠間は、沢北が赤木のプレイに対して「そのパターンも知ってる」と言うシーンの収録現場を振り返り、「誰が声優を担当するのかほとんど情報がない中で収録をしていたこともあって、『何このピリッとした感じ。これを演じられる人がいるんだ』と思っていたら、ブースから(武内駿輔が)出てきてびっくりした。声も含めて沢北が気になる存在」と回答した。
「アフレコで難しかったことは?」という質問に対しては、井上が追求した“リアリティ”だとキャスト5人が口をそろえた。桜木花道役の木村は「これまで培ってきたものをどれだけ抑えられるか、という挑戦だった。だからこそ桜木の『返せ』というセリフは印象的。高校生がどれだけリアルな息遣いで言えるかということを追求した」と3文字のアフレコに3時間かけて向き合ったことを述懐する。桜木にカンチョーをされる瞬間の赤木の声を「収録のたびにやったんです」と打ち明けた三宅は「面白くしすぎてもよくないし、やらなすぎてもそのあとのセリフへの勢いが出ないし、緊張と緩和が難しかった」と話す。一方で、カンチョーする側の木村は「僕はそこ一発OKでしたよ」とドヤ顔でアピールしていた。
イベント終盤には、本作のエンディング主題歌と作中音楽を担当した
最後に仲村は「宮城リョータを演じられて本当に幸せ者です」と感謝を述べ、「次回(イベント)があったら山王メンバーもそろう日が来ることを夢見て、期待感を高めておきます」と声を張る。そして観客とともに湘北の「1、2、3」「勝ーつ!」のかけ声でイベントを締めくくった。
「THE FIRST SLAM DUNK」は全国で公開中。
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みしマン @mishimangn
木村昴「(井上雄彦が追求した“リアリティ”に応えるため)これまで培ってきたものをどれだけ抑えられるか、という挑戦だった。だからこそ桜木の『返せ』というセリフは印象的。高校生がどれだけリアルな息遣いで言えるかということを追求した」と3文字のアフレコに3時間かけて向き合ったことを述懐 https://t.co/00YZQooCmx