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小笠原恵子の自伝「負けないで!」を原案とする本作では、聴覚障害によりゴングの音もセコンドの指示もレフェリーの声も聞こえない中、じっと“目を澄ませて”闘うボクサー・小河ケイコの姿が描かれる。ケイコを岸井、ケイコの実直さを誰よりも認め見守るジムの会長を三浦が演じた。
第72回ベルリン国際映画祭をはじめ世界各国の映画祭に出品された本作。岸井は「やっと、やっと公開できて感激しています。『うれしい』以外の言葉が浮かばない。ありがとうございます」と映画の封切りを喜ぶ。三浦は「上映後の拍手が(舞台裏まで)聞こえてきたので、この映画を好意的に受け取っていただけたようでよかったです。世界中の映画祭でも同じ反応があったのかなと感じています」とほころんだ。
ボクシングや手話に挑戦した岸井は、撮影現場の雰囲気を尋ねられると「最初は1人でケイコという役を背負わなければいけないんじゃないかと、不安と恐怖でたまらなくなりました。でも、そうじゃなかったんです。クランクイン前から(三宅と)一緒にボクシングを練習したし、その中で台本も変わっていった。みんなでこの作品を作っていることが三宅組から伝わってきたんです。みんなで背負ったケイコがスクリーンに映っています」と振り返る。三宅は「岸井さんとこの映画を撮るのは一生に一度。ニコニコと笑いながら、時に緊張しながら、いろんな感情でご一緒させてもらって楽しい撮影でした」とコメントした。
三浦は、岸井との共演について「会話がない芝居を成立させる必要がありました。現場には仕上がったケイコがいたので、何の苦労もせずに芝居を成立させることができた。(岸井を見て)かわいいでしょ? 愛おしく思えて、感情移入がしやすくて助かりました」と述べ、「普通なら1年も2年もかけてボクサーとして仕上げるものですが、3カ月であそこまで仕上げられるのは女優としてのすごさを感じました」と称賛する。続けて、「試写を観てしばらく経ってから(岸井と)会う機会があって、『今までの俳優人生の中で、岸井ゆきのにとっての代表作と言っていいよね』と伝えたんです。そしたら大きくうなずいたんですね。そういう作品なんです」と明かした。
最後に岸井は「ケイコを演じて“生きる”ことに対して向き合うことができました。いろんな方に伝わるものがあるんじゃないかと思います。この作品が私たちの手を離れて、見えなくなるところまでもっともっと羽ばたいていってほしいなと思います」とメッセージを送った。
「ケイコ 目を澄ませて」は全国の劇場で上映中。
※動画は現在非公開です。
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