香港映画「
レックス・レンとラム・サムが監督した「少年たちの時代革命」は、2019年の香港の民主化デモを背景に、自殺しようとする少女を救うため民間捜索隊を結成する若者の姿を描いた青春群像劇。香港では上映禁止となっており、日本での公開は台湾に続いて2カ国目となる。レックス・レンは「日本で公開することができ、こうして初日を皆さんと一緒に迎えられて本当にうれしいです」と挨拶した。
スン・クワントーは主人公の少女YYを救おうとする正義感あふれる青年ナムを好演。当初は別の俳優が演じる予定だったが、直前にキャンセルになってしまったという。レックス・レンは「実は『少年たちの時代革命』の前に撮った短編映画に、スンに出演してもらっていたんです。その演技がよくて声を掛けてみたところ、興味を持ってくれて出演を決めてくれました」と起用経緯を説明する。
台湾に留学中のスン・クワントーは「レックス監督の映画に参加できたことは、僕の人生にとても大きな影響をもたらしました。監督のもとで撮影に参加したことで、より映画に興味が湧き、今は大学で映画について勉強しています。いつか自分の映画を撮ってみたいです」と展望を明かす。そしてレックス・レンが「僕はフルーツ・チャン監督のもとで映画を学んできました。『メイド・イン・ホンコン』でサム・リーがスターダムにのし上がったように、まさにスン・クワントーは第2のサム・リーですね! 劇中、少年たちが香港の街を駆け抜けていきますが、彼はこれからの映画界を駆け抜けていくスター性を秘めた俳優です」とたたえると、客席から大きな拍手が起こった。
香港で極秘裏に制作された本作。ゲリラ撮影も多く、スン・クワントーは「街中でのシーンでは、機動隊に囲まれたこともありました。逮捕されるのは怖くない。でも自分が逮捕されたことで、この映画がストップしてしまったら……と考えたら恐ろしくなった。その場のスタッフの機転に助けられ、切り抜けられたのはラッキーでした」と振り返る。レックス・レンは「今の香港は厳しい状況にありますが、仲間たちと映画を撮り続けることができる。そしてスンのような若者たちががんばっている。香港で上映できなくても、こうして日本や世界で香港映画が上映されることは、僕たちにとって大きな支えになります」と感謝を伝えた。なお舞台挨拶の聞き手・通訳は、映画監督のリム・カーワイが担当した。
デモに参加した匿名監督たちによる“香港ドキュメンタリー映画工作者”が手がけた「理大囲城」も12月17日にポレポレ東中野で公開。
台湾のエンタメ・芸術・音楽・スポーツ @TaiwanNewsENTM
香港では上映禁止となっており、日本での公開は台湾に続いて2カ国目となる。レックス・レンは「日本で公開することができ、こうして初日を皆さんと一緒に迎えられて本当にうれしいです」と挨拶した。https://t.co/3o0LekJXyf