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本作では、誘拐事件の被害者として名を知られるようになった女児と、加害者とされた青年が15年後に再会するさまが描かれる。広瀬が子供の頃に公園で出会った大学生のもとで2カ月を過ごした家内更紗役、松坂が更紗を部屋に招き入れた佐伯文役で出演。また横浜が更紗の婚約者・中瀬亮、多部が心の傷を抱える文に寄り添う看護師・谷あゆみ、内田が文の母・音葉に扮した。
「撮影で苦労した点は?」と尋ねられた李は「撮影は過酷でしたし、コロナで中断もありましたが僕が伝えたいのは『どうして大変なのにもかかわらず一生懸命やるのか』ということです。それは『いい映画を作りたい、言葉にできないようないろんな思いを観る人に届けたい』という、これだけです。大変だったことはこの場に立つと忘れてしまいますね」と語る。
広瀬は「監督から『マグマのように感情を吐き出せ』と言われて臨みました」と撮影を振り返り、「作っている最中は更紗を生きることに必死でした。この作品がどう届くのか、ここ最近の中でも特別にドキドキと緊張を感じます」とコメント。松坂は役作りのために体重を落としたが、あまりの痩せぶりに心配する声が上がっていたそう。それについて松坂は「情報解禁前で言えなかった」と笑いつつ、「ここまでじっくり時間を掛けて、役と作品にアプローチさせてもらえたのは初めてです。ここまでやってもまだ(役作りに)終わりがないのか、という体験をさせてもらいました。この仕事を続けていくうえでとても大切なことを教えてもらったと思います」と李への感謝を口にした。
横浜は、役作りでは「亮の一番の理解者となり、彼を愛すること。そして更紗をまっすぐ愛すこと」を意識したと述懐。「(役作りのための)ぜいたくな時間を過ごさせてもらって、更紗との関係をしっかり作れました。こんな作品は今後ないと思うので、これからは自分でこのレベルまで持っていかないといけない。とても幸せな現場でした」とも語る。また多部が「短いシーンの中で、どれだけキャラクターが出せるかなとすごく悩みながら現場にいました。監督から『(役作りのために)桃李くんを触ってよ』と言われて、休憩時間などに触らせていただいて(笑)。松坂さんのウエストはゾッとするぐらい細くなっていて、ここに至るまでにいろんな思いがあったんだろうなと感じました」と話すと、松坂は「多部さんとは何度か共演していて信頼関係もあります。今までの積み重ねが助けになったのかなと思います」と笑顔で続けた。
一度は出演オファーを断ったという内田は「私の姿形が母に似ているので、そういう演技力を求められているんじゃないかと思ってしまいまして。『重要な役だし、無理です』と丁重にお断りしたんですが、ご丁寧に監督からお手紙をいただきました。そこには『そもそも演技力は求めていません。音葉の気持ちが理解できれば、その場に存在してくれているだけで大丈夫です』と書かれていました」と言って、李とともに笑みをこぼす。また「一度お会いしましょう、とお話する時間も作っていただきました。監督も撮影監督も美術もキャストも素晴らしい方々が決まっていて、そんな中に飛び込まないほうがあとで後悔するなと」と当時の思いを説明した。「母・樹木希林も『悪人』で監督にお世話になったんですが、母が監督に『しつこい』と率直に申し上げたようで……」と明かし、「桃李さんと台本を読んだときに、文と母の関係をどう思うか、監督が長い時間聞いてくださったんです。1人ひとりの役の魂に向き合うと、こういうふうに長い時間が掛かるのだと(母の言葉が)腑に落ちました」と述べた。
撮影裏を語るコーナーも展開。誕生日サプライズを受けたという横浜は「文と更紗の大事な場面を撮っているときに、僕も参加するシーンが急遽追加になったと言われました。文と更紗がいるところに押しかけて、2人に向かってゴミ箱のゴミを投げろと。けっこう攻めた演出だなと思いつつ、いざゴミ箱を開けたら中にプレゼントがあったんです。うれしかったんですが、結局僕の出るシーンの追加はないんだっていう気持ちも……」と言って会場の笑いを誘う。対する松坂は「亮が激昂して入ってきて、(ゴミ箱を開けて)プレゼントが入ってる、あ、そういうことかという流れが(笑)。怒りから喜びにいくまでのストロークがすさまじかったなと思います」、広瀬は「(撮影前に横浜が真剣に入り込んでいるのを見て)これは無駄になるなと思いつつ、こちらは笑いを堪えるのも必死で。ゴミ箱を開いて、横浜さんから『えっ?』と聞いたことがない声が出ました」と楽しそうに回想していた。
イベント終盤には、キャストの
凪良ゆうの同名小説をもとにした「流浪の月」は全国で公開中。
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