日本初上映「バンビ：ある女の誕生」など、クィア映画5本が渋谷ユーロライブで

「東京レインボープライド2022」の開催に合わせ、クィア映画5本を上映する「Q(WE)R FILMS」が、4月26日から28日まで東京・ユーロライブで開催される。

「東京レインボープライド2022」はLGBTQをはじめとするセクシュアル・マイノリティの存在を社会に広めるイベントとして、4月22日から6月26日まで東京・代々木公園ほかで開催。「Q(WE)R FILMS」ではフランス、ドイツ、オランダの大使館がそれぞれ作品を提供し、LGBTQ＋の歴史や運動にまつわる映画上映を行う。

4月26日に上映される「怒りを力にーACT UPの歴史」は、1980年代から90年代前半、HIVの蔓延を認識しながら対策を怠る政府や、問題を無視するメディアなどに立ち向かった集団ACT UPを捉えたドキュメンタリー。当時もその現場にいたジム・ハバードが監督した。27日には「海に向かうローラ」と「未来は私たちのもの」をラインナップ。ローレント・ミケーリが監督を務めた「海に向かうローラ」は母を亡くした18歳のローラが、犬猿の仲である父・フィリップと向き合う姿を描いた。「未来は私たちのもの」は1994年生まれの監督ファラズ・シャリアットの自伝的作品。ドイツにおける移民系青年の成長とLGBTQカルチャーを描き、第70回ベルリン国際映画祭では2部門でテディ賞を受賞している。

28日の「バンビ：ある女の誕生」は日本初上映。フランスで初めて活躍したトランスジェンダー女性の1人マリ＝ピエールが記憶を辿るドキュメンタリーで、監督はセバスチャン・リフシッツが務めた。同日に上映されるジェニー・リヴィングストン監督作品「パリ、夜は眠らない。」は1980年代のニューヨークを、アフリカ系アメリカ人やラテン系の若者たちの視点で見つめるドキュメンタリーだ。

また26日の「怒りを力にーACT UPの歴史」上映後にはハバードの、27日の「未来は私たちのもの」上映後にはシャリアットのオンラインQ&Aを実施。28日「パリ、夜は眠らない。」上映後にはダンサーのKoppi Mizrahiがトークを行う。いずれもチケットはpeatixで発売中で、会場でのチケット販売は行わない。さらに上映期間中には、ACT UPの映像を記録し、現在もドキュメンタリー作家として活躍するジーン・カルロムストの代表作「ドクターと嘘と女性：AIDSアクティヴィストの抗議運動」を、ノーマルスクリーンの公式サイトにて配信する。

「Q(WE)R FILMS」

東京都 ユーロライブ
2022年4月26日（火）20:00～ 「怒りを力にーACT UPの歴史」
2022年4月27日（水）18:00～「海に向かうローラ」
2022年4月27日（水）20:00～「未来は私たちのもの」
2022年4月28日（木）18:15～「バンビ：ある女の誕生」
2022年4月28日（木）20:15～「パリ、夜は眠らない。」