新米新聞記者の青春と喪失描く「(Instrumental)」シネマ・ロサで上映

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早稲田大学映画研究会とアミューズがタッグを組み制作された「(Instrumental)」が、池袋のシネマ・ロサで6月25日から7月1日まで上映される。

「(Instrumental)」メインビジュアル

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第21回TAMA NEW WAVEのコンペティション部門にノミネートされた本作は、現在と過去を複雑に行き来しながら新米新聞記者・以有真知子の青春と喪失を描く物語。ある日訪れたコインランドリーで男子中学生の岡孝汰と知り合った真知子は、自然と心を通わせていくも、次第に孝汰が自分の幼い頃の親友・敦尾佳子と同じ雰囲気を持っていると感じ始める。

「(Instrumental)」

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真知子を「サイキッカーZ」の秋田ようこ、孝汰を黒澤凜士が演じ、幼い頃の真知子役で八木優希、真知子の親友・佳子役で新谷ゆづみが出演。制作当時19歳だった宮坂一輝が監督を務め、長編デビューを果たした。現在YouTubeでは予告編が公開中だ。

「やがて海へと届く」などで知られる映画プロデューサーの小川真司は「この映画は主人公の現在と過去を並列で描いていく。大人になり、社会人として暮らす。思うようにならないことだらけの日々。だが、思春期にかけがえのない時間を共に分かちあった友の思い出は宝物だ。親友を演じる新谷ゆづみの真直な目が忘れられない」とコメント。「東京の恋人」などで知られる映画監督で映画音楽家の下社敦郎は「テーマと筆致の齟齬がこの映画の魅力のひとつ。ありきたりの若さにまかせて自分語りをする映画とは違うようだ。今後、宮坂監督がどういう映画を撮りたいかわからないけど、もっとナンセンスでアナーキーなものを見てみたくなったなあ」とつづっている。

小川真司 コメント

この映画は主人公の現在と過去を並列で描いていく。
大人になり、社会人として暮らす。
思うようにならないことだらけの日々。
だが、思春期にかけがえのない時間を共に分かちあった友の思い出は宝物だ。
親友を演じる新谷ゆづみの真直な目が忘れられない。

下社敦郎 コメント

息つく間もない編集も彷徨うようなカメラワークも、肉体が映され躍動することによって、そこに何らかの感情が動いていることを見るものはおそらく想像する。ただ監督はラストの秋田ようこの横顔だったり、思春期の彼女の感情が溢れ出るさまであったり、そういったところにもしかしたら映画というものを発見したんじゃないか。それは被写体の躍動以上にカメラが反応しているところに作り手の震えを感じるから。テーマと筆致の齟齬がこの映画の魅力のひとつ。ありきたりの若さにまかせて自分語りをする映画とは違うようだ。今後、宮坂監督がどういう映画を撮りたいかわからないけど、もっとナンセンスでアナーキーなものを見てみたくなったなあ。

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