「成れの果て」内田英治や中川龍太郎のコメント到着、拡大上映も決定

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萩原みのり主演「成れの果て」に著名人が寄せたコメントが到着。また、東京の池袋シネマ・ロサで12月24日から拡大上映されることも決定した。

「成れの果て」ポスタービジュアル

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「成れの果て」

「成れの果て」[拡大]

本作は、劇作家・映像作家マキタカズオミが主宰する劇団・elePHANTMoonの同名戯曲が原作のヒューマンドラマ。8年前のある事件によって心に傷を負った主人公の小夜は、事件と関わった男性が姉の婚約者と知り、いても立ってもいられず帰郷する。小夜の過激な行動と言動が周囲の人々を巻き込み、それぞれの隠された人間性をあぶり出していく。萩原が小夜を演じ、宮岡太郎が監督を務めた。キャストには萩原のほか柊瑠美木口健太秋山ゆずき後藤剛範らが名を連ねる。

映画監督の内田英治は「主演の萩原みのりの演技は凄まじく、さらに後藤剛範と並ぶと、何かとてもやばい、異様な雰囲気に満ち満ちていた」とコメント。また中川龍太郎は「俳優たちが全員魅力的であるのと同時に、撮影と編集の端々に瑞々しさが溢れている。ともすると露悪的な物語になりかねないところで、ギリギリ踏ん張って、力強い物語を成り立たせている宮岡監督の力量に恐れ入りました」とつづっている。そのほかの著名人コメントは下記に記載した。

「成れの果て」は全国で順次公開中。

穐山茉由(映画監督)コメント

登場人物がみんな過去に生きている。少しずつ炙り出されていく過去と、いたずらに進んでゆく現在。その歪みに耐えきれなくなった妹姉の末路がなんとも悲しい。
萩原みのりさんの圧倒的な存在感。
柊瑠美さんの儚げであやうげな姉の裏の顔にぞくっとする。
彼らは限界まで歪みきって、ようやく現在に追いつけるのかもしれない。

伊藤さとり(映画パーソナリティ)コメント

共感するだけが世界ではない。
理解出来ないから知りたくなり
正解を求めたくなる。
探り合うようなセリフと表情の裏側を探るようなカメラ。
人間ほど理解出来ない生き物はいない。

内田英治(映画監督)コメント

主演の萩原みのりの演技は凄まじく、さらに後藤剛範と並ぶと、何かとてもやばい、
異様な雰囲気に満ち満ちていた。ふたりにじっと見入ってしまう作品だ。

宇野維正(映画ジャーナリスト)コメント

ここ3年ほど、数々の作品で鮮烈かつ異なる印象を残してきた萩原みのり。
本作はその決定的なイメージとして彼女のフィルモグラフィーに刻まれるだろう。
それが、性善説を根こそぎ吹き飛ばすような「人間の醜さ」についての映画であることも、役者としては幸福なことに違いない。

枝優花(映画監督・写真家)コメント

誰もが弱くて脆い。誰もが正しくないし、でも間違っていない。完璧は存在しない。
一面的な部分を切り取って解釈できてしまう社会だからこそ、見失いそうになることが綺麗じゃなく描かれていた。

頃安祐良(映画監督)コメント

12年前の舞台を観た直後の感情が鮮明に蘇った。吐きそうになった感覚を。そして宮岡監督と同様に映像化したいと思ったことも。そして勇気がなくてできなかったことも。
過去に囚われている登場人物達と同じ様に、私もこの舞台に囚われていた。だけど宮岡監督の映画化した本作を観て少し報われた。
この映画で初めて「成れの果て」に触れる観客の鑑賞後を想像して少し(いや、かなり)ワクワクしている。

ジャガモンド斉藤正伸(映画YouTuber)コメント

恐ろしい......!
「怖い」作品を誰よりも愛す宮岡監督が撮ったヒト怖映画の最前線!
良い人、悪い人で切り分けることができない混沌とした人間群を描くイヤ~な映画!(超褒め言葉です)でも......これだけは言わせてください。宮岡監督は僕の知る人間の中でもトップクラスに入る良い人です!!!

高橋名月(映画監督)コメント

カットの一つ一つから、どうしようもなく映画を愛していて、とてつもなく映画から愛された人たちの作品なのだということがひしひしと伝わってきた。
悔しいなと思いながらエンドロールを眺めていたら、知らない間に泣いてしまっていた。

戸田彬弘(映画監督)コメント

全員、思い切り殴りたい。久々に映画を観て負の感情が芽生えた。
脚本のマキタさんの徹底した視点と、宮岡監督が人間の醜いところを肯定せず冷静に見つめた結果だろうか。そして、何より俳優陣の熱演。
怒りが湧いたのは、恐らく自分の内部にも存在する認めたくない恥辱だからか。
こう在りたくない。自分はどういう人間で居られるだろうか。
結構真剣に悩む自分が居ました。

中井圭(映画解説者)コメント

台風のように人間の業は不吉な渦を巻き、台風の目のような静けさと不穏の中心に、萩原みのりが堂々と佇む。欲望の渦は加速し、風向きは時間とともに変化して、茫然とする観客を右へ左へ凶暴に振り回す。

中川龍太郎(映画監督)コメント

俳優たちが全員魅力的であるのと同時に、撮影と編集の端々に瑞々しさが溢れている。
ともすると露悪的な物語になりかねないところで、ギリギリ踏ん張って、力強い物語を成り立たせている宮岡監督の力量に恐れ入りました。
一人でも多くの人に監督・スタッフの才能とキャストの熱が届いてほしい作品です。

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(c)2021 M×2 films

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