“ハーフ”と呼ばれる青年2人の出会い描く「WHOLE/ホール」公開

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第14回大阪アジアン映画祭でJAPAN CUTS Award / スペシャル・メンションを受賞した「WHOLE/ホール」が、10月15日より東京・アップリンク吉祥寺ほか全国にて順次公開される。

「WHOLE/ホール」

「WHOLE/ホール」

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日本人と外国人の親を持つ春樹と誠を主人公に、彼らのアイデンティティや日本社会に対する複雑な気持ちを描く本作。大学生の春樹は通っていた海外の大学を辞め、自分の居場所を見つけるために、生まれ故郷である日本に帰国する。だが日本に着くやいなや周囲からの視線にさらされ、長年会っていなかった両親にも理解してもらえない。そんなある日、彼は、母親と2人で暮らす青年・誠に出会う。“ハーフ”と呼ばれることを嫌い“ダブル”と訂正する春樹と違い、誠はうまくやっているように見えたが、国籍も知らず会ったこともない父親と向き合うことができないという葛藤を抱えていた。さまざまな出来事を通して、春樹と誠は「HALF / 半分」から「WHOLE / 全部」になる旅を始める。

監督の川添ビイラルと、脚本を手がけ誠を演じた川添ウスマンの兄弟は、日頃から自分たちへの偏ったイメージに違和感を感じており、日本で普通に暮らしている“ハーフ”を主人公にした映画を作ることを決意。知人の紹介で、自分たちと同じ日本生まれ日本育ちのサンディー海に出会い、春樹役に抜擢した。

サンディー海は春樹について「日本で幼少時代を過ごした時に、『ハーフ』であることでいじめにあって、家族にも否定された経験があります。しかし、誠という別の人生を生きた『ハーフ』の人に出会い、彼の持っていたアイデンティティーが揺さぶられるのです」と説明。「この言葉に正解があるかはわかりません。もしかしたら正解がないのかもしれません。この映画はそういった複雑な思いを抱えて生きる二人が、出会い、ぶつかり合うことで、自らの意味を模索し、成長していく青春物語です。是非とも劇場でご覧ください」とメッセージを送っている。YouTubeでは特報映像が公開中だ。

サンディー海 コメント

「ハーフ」という言葉は、違う言語では違う言い方だったり、違う意味を持ちます。例えば英語でHalfは半分という意味になるため、よくMixed(混ざっている)という言葉を使います。そのためハーフという呼び名を批判する人もいます。春樹もその言葉を批判している一人です。彼は日本で幼少時代を過ごした時に、「ハーフ」であることでいじめにあって、家族にも否定された経験があります。しかし、誠という別の人生を生きた「ハーフ」の人に出会い、彼の持っていたアイデンティティーが揺さぶられるのです。

この言葉に正解があるかはわかりません。もしかしたら正解がないのかもしれません。この映画はそういった複雑な思いを抱えて生きる二人が、出会い、ぶつかり合うことで、自らの意味を模索し、成長していく青春物語です。是非とも劇場でご覧ください。

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