吉本ばななの初期作「キッチン」に収録されている短編小説を、「アケラット ーロヒンギャの祈り」の
宮沢が演じるのは、小松扮するさつきの恋人・等。すべてを包み込むような優しさを持つ一方、はかなさを漂わせる彼は突然帰らぬ人になってしまう。宮沢は「自分自身と等に近しいものがあるように感じ、物語が自分の中にスーッと浸透していく気持ち良さがありました」と脚本を読んだときのことを振り返り、「等として一生懸命生きるという考え方で撮影に臨みました」と語った。
また特報には、さつきと等をつなぐキーアイテムである鈴の音や、2人の何気ない日常、別れの予感を感じさせる場面などを収録。ティザービジュアルには、陽の光の中で穏やかな表情を浮かべるさつきの姿とともに、「この恋に名前をつけて、そっと胸にしまってある。」とコピーが添えられた。
「ムーンライト・シャドウ」は9月に全国で公開。
宮沢氷魚 コメント
最初に台本をいただいて読んだ時に、自分自身と等に近しいものがあるように感じ、物語が自分の中にスーッと浸透していく気持ち良さがありました。等の苦悩や悩みもすごく共感できましたが、等に訪れる死というものは忘れて、一つ一つのシーンや瞬間を、等として一生懸命生きるという考え方で撮影に臨みました。
エドモンド監督は、ずっと笑顔でとにかく役者のことを第一に考え、すごく演じやすくチャレンジしやすい環境を準備してくれたので本当に感謝しています。そういった環境で自由にやらせていただいたからこそ、「こうしたら面白いんじゃないか」というひらめきもあった現場でした。
主人公のさつきは、個性的で自分の意志をしっかりと持っている女性なので、演じるのは独特の空気感を放つ小松さんしかいないと思いました。「ムーンライト・シャドウ」という作品を背負って主人公のさつきになった小松さんがしっかりと先頭にいたので、現場のチーム力も高まっていき、小松さんにもすごく感謝しています。
「ムーンライト・シャドウ」は、いろいろ考える、思うきっかけを与えてくれる、本当に素晴らしい作品になっていると思います。この作品が皆さんのもとへ届くことを楽しみにしていますし、皆さんが少しでも笑顔になってくれることを願って僕たちもがんばりました。吉本ばななさんの原作のように、日本だけでなく世界から愛される作品になったらいいなと思います。
ぜひ楽しみにしていてください。
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