荒井晴彦×森達也×白石和彌×井上淳一のトークが活字化、発売記念イベントも開催

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荒井晴彦森達也白石和彌井上淳一による「ミニシアター押しかけトーク隊『勝手にしゃべりやがれ!』」のトークを収録した新書「映画評論家への逆襲」が、6月3日に小学館から発売される。

「映画評論家への逆襲」書影

「映画評論家への逆襲」書影

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映画評論家への逆襲

荒井晴彦, 森達也, 白石和彌, 井上淳一「映画評論家への逆襲」
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「勝手にしゃべりやがれ!」ロゴ

「勝手にしゃべりやがれ!」ロゴ[拡大]

2020年6月、コロナ禍で観客動員に苦戦するミニシアターの役に少しでも立てないかと結成された「勝手にしゃべりやがれ!」。新書には6劇場で行われたトークと、オリジナルの座談会が収められた。

また、新書の出版を記念したトークライブ&サイン即売会が、発売日である6月3日に東京・LOFT9 Shibuyaで開催。朝日新聞記者の佐藤美鈴とキネマ旬報編集者の川村夕祈子をゲストに迎え、映画製作と表現をめぐるさまざまな問題を語る。イベントはツイキャスでプレミア配信される。

井上は「今のぬるま湯に浸かったような日本映画界に少しでも爪痕を残せたなら幸いです。この本を読んで、トーク隊を呼んでみたいと思った映画館がありましたら、遠慮なく声をかけて下さい。ミニシアターのみならず映画館の苦境はまだまだ続きます。皆さんも是非映画館へ。次は映画館でお逢いしましょう。いや、まずは6月3日、渋谷ロフト9でお逢いしましょう」と呼びかけている。

映画評論家への逆襲

小学館 2021年6月3日(木)発売
価格:税込990円
<収録内容>
第1章「仁義なき戦い」は国家と戦争を告発する(静岡県 シネプラザサントムーン)
第2章 ポン・ジュノ監督、あるいは表現と時代の奇しき関係について(新潟県 高田世界館)
第3章 若松孝二監督の伝説と生身(茨城県 あまや座)
第4章 憲法映画論、そして加害と被害をめぐるドキュメンタリーの核心(秋田県 御成座)
第5章 デニス・ホッパーとアメリカン・ニューシネマ(長野県 松本シネマセレクト)
第6章 高倉健VSイーストウッド 顔に刻まれた男の来歴(京都府 出町座)
第7章 評論家への逆襲、さらに映画の闘争は続く(新書オリジナル)

「映画評論家への逆襲」出版記念押しかけトーク&サイン会「社会のない日本映画を斬る~シン・エヴァからポリコレまで何でもしゃべりやがれ~」

2021年6月3日(木)東京都 LOFT9 Shibuya
開場 18:00 / 開演 18:30
会場観覧料金:予約 1500円(+飲食代)/ 当日 1800円(+飲食代)
オンライン視聴料金:1000円
<出演者>
荒井晴彦 / 森達也 / 白石和彌(予定)/ 井上淳一
<ゲスト>
佐藤美鈴 / 川村夕祈子

井上淳一 コメント

「映画評論家への逆襲」とタイトルにあるが、本書に収められているトークはそんな大それた気持ちで始めたものではもちろんない。
コロナ禍が始まった2020年春、ミニシアターが苦しいという声が全国から聞こえてきた。もちろん、苦しかったのはミニシアターだけではなかったろう。しかし、映画を生業としている僕にとって、それは他人事ではなかった。「映画は作っただけでは完成しない。人に観てもらってはじめて完成する」とはよく言われる言葉だが、シネコンではかからないような映画ばかり作っている僕にとって、ミニシアターがなくなるということは自分の映画を観てもらう場を失うということだった。
そんなミニシアターのために、少しでも役に立つことができないかと、荒井晴彦さん、森達也さん、白石和彌さんと、「ミニシアター押しかけトーク隊『勝手にしゃべりやがれ!』」というユニットを始めた。
6月14日、長野県・上田映劇の「i-新聞記者ドキュメント-」から始まったトーク隊は、ここに収められている以外にも、ゾンビ映画(「デッド・ドント・ダイ」)、カルト映画(「アングスト/不安」)、社会派映画(「オフィシャル・シークレット」「SKIN/スキン」「東京裁判」)、京マチ子映画祭(「鍵」)など、どんなジャンルでも語ってきた。
それらを語っていく中で、図らずも世間で評判の映画や映画評論家が褒める映画が本当に面白いのか、その映画の見方はそれでいいのか、という問題に直面した。いや、前から持っていた問題意識が表面化したというべきか。
さらに図らずも、オンラインでトークを見た小学館の飯田昌宏さんからそれを新書化しないかという話をいただいた。瓢箪から駒とはまさにこのこと。当然、文字にする過程で原稿をチェックするのだが、この四人の凄いところはより過激に赤を入れてくるとこだ。本当に何の忖度も自主規制もない。
この本は、そんな四人、劇映画監督、ドキュメンタリー監督、脚本家と、出自も在り方も違う四人がガチンコでトークした一部始終です。共通するのは、映画と社会への誠実な向き合い方のみ。今のぬるま湯に浸かったような日本映画界に少しでも爪痕を残せたなら幸いです。この本を読んで、トーク隊を呼んでみたいと思った映画館がありましたら、遠慮なく声をかけて下さい。ミニシアターのみならず映画館の苦境はまだまだ続きます。皆さんも是非映画館へ。次は映画館でお逢いしましょう。いや、まずは6月3日、渋谷ロフト9でお逢いしましょう。

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高田世界館 @takadasekaikan

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