「20世紀ノスタルジア」の
1973年に製作された本作は、原が本当に撮りたい映画を求めて16mmと8mmで撮影したドキュメンタリー。京都から北海道、九州まで日本という国を作った天皇を探す旅を記録した。
2018年の夏、自然発火の火事によりフィルムはすべて焼失。支援者の力を得て、イマジカラボに保管されていたネガフィルムから、16mmニュープリントとデジタルリマスター版が制作された。原は「『初国』には私の映画での出会い、映画への情熱のすべてのつまった作品だ。それが火事で焼けてしまったのはつらかった。復活できてほんとうにうれしい」とコメントしている。
A、B2種類のプログラムが用意された配信チケットの価格は1000円。作品の配信のほか原や批評家で映画作家の金子遊、早稲田大学大学院教授の谷川建司が参加するトークショー、Zoom交流会も行われる。プログラムやチケット購入方法の詳細は原の公式サイトで確認を。
「初国知所之天皇」は1月23日と24日、30日と31日に配信。また3月13日と14日には京都・Lumen galleryで上映される予定だ。
原將人 コメント
私は映画が好きで好きで、好きがこうじて、作りたくて作りたくて、高校の時、友人たちと作った映画が東京の映画祭でグランプリを獲った。でも、ちょっと優等生の作った映画のような気がしていた。数年後、ほんとうに撮りたい映画を求めて「初国知所之天皇」を撮った。京都から北海道、九州まで、日本という国を作った天皇を探しての旅だった。でも、カメラを回す、撮るという行為のなかに日本という国は出現した。だから終われなかった。最後に鹿児島で初めて映画を撮った夏に自殺してしまった少女に出会った。私は少女を追悼し、私は映画の力を信じてそこで映画を終えた。「初国」には私の映画での出会い、映画への情熱のすべてのつまった作品だ。それが火事で焼けてしまったのはつらかった。復活できてほんとうにうれしい。
原將人の映画作品
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宮田文久@さすらう編集 @editdisco
原將人の監督作「初国知所之天皇」配信、トークショーやZoom交流会も https://t.co/nnDfWOErua