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東京・小笠原諸島を舞台にした本作は、サーファーの宮川典継に導かれて自然を体験する俳優やミュージシャンたちの姿を記録したドキュメンタリー。窪塚洋介、中村達也、窪塚の息子・窪塚愛流も出演している。
豊田は「今日は映画館に映画を観に来てくれて、本当にありがとうございます」とまず観客への感謝を口にする。そして本作について「いろんなアーティストを呼んでセッションして。普通のネイチャーものとはちょっと違うエッセイみたいなところがある作品」と説明。2014年に旅行で訪れた小笠原諸島に惚れ込み、住民票まで移したという豊田は、本作製作のきっかけはGOMAだと明かした。
アボリジニの楽器・ディジュリドゥを操るGOMAは、「豊田さんとは狛江市で家が近所で、その頃よく一緒にバーベキューをやってたんです。『昔オーストラリアに住んでいたときに、アボリジニの方々の神話で、ディジュリドゥを使ってクジラとかイルカと交信してた話を聞いたことがあるんですよね』って言ったら、あの映画につながった」と回想。豊田も「ディジュリドゥを使ってクジラを呼ぶっていうのを、小笠原でできないかなって。それで2015年にドキュメンタリー作りが始まった」と振り返った。
「GOMAくんのディジュリドゥの音や達也さんのプリミティブなビートは小笠原にすごく合うだろうなと思っていた」と話したのはヤマジ。「自分も小笠原の夕陽と、ギターで30分セッションしました。そしたら新宿の地下室でエフェクターをたくさん使って出しているようなサイケデリックなギターサウンドも、小笠原の自然に合ったのがとても意外でしたね。そういう出会いをときどきくれる豊田くんが好きです」と笑顔を向けると、豊田からは「ありがとうございます!」と大きな声で返事が。
続いて渋川が、船の上での撮影時、豊田に「お前、鳥と交信しろ」と言われたエピソードを披露。「自分が出ているところが恥ずかしかったです(笑)」と本作の感想を言いつつ、「観た結果、なんとなく鳥は来てました」と話して笑いを誘う。さらに島での夜を回想し、「豊田さんの隣の部屋で寝てたんですが、すごく壁が薄かった。それで寝てたら『ワーッ!』って叫び声が隣から上がって。豊田さんが叫んでたんですけど、それを本人は覚えてないんですよね」と暴露。当の豊田は「追い詰められてたんじゃないですかね(笑)」ととぼけた様子を見せていた。
また一生に一度でも見ることができたら幸せになれるという“グリーンフラッシュ”についても話が及ぶ。豊田は「小笠原でもなかなか見れないんですが、夕陽が沈むとき、一瞬だけグリーンに光るんです。それをずっと狙っていて、ちょうどKEE(渋川)が来たときに本当にでかいのがきた。それで、『KEE、見た!?』って言ったら、『えっ? グリーンフラッシュってなんですか?』って……」と話し、会場からは笑いが起こる。イベントの最後にはGOMAによる演奏が行われ、ディジュリドゥの音が響く中、本編上映が始められた。
「プラネティスト」は、本日7月11日より公開中。
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ひかわかよ @kayo_hikawa
「狼煙が呼ぶ」では体に狼を入れろ的なことを言われたらしいし、渋川さん豊田監督に無茶ぶりされがち。
「プラネティスト」撮影で豊田利晃が渋川清彦に無茶ぶり「鳥と交信しろ」 https://t.co/YA7lJu8Fey