1970年代イギリスで人種差別に抗議した若者追うドキュメンタリー「白い暴動」公開

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1970年代後半のイギリスで人種差別撤廃を主張し続けた若者たちによる運動を追った音楽ドキュメンタリー「白い暴動」が、4月3日より東京・ヒューマントラストシネマ渋谷、UPLINK吉祥寺ほか全国で順次公開される。

「白い暴動」ティザーチラシ photograph by Syd Shelton

「白い暴動」ティザーチラシ photograph by Syd Shelton

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“英国病”と呼ばれるほどの経済破綻状態に陥っていた時期のイギリスを舞台とした本作。市民は募る不満や不安を移民に転嫁し、特に黒人たちへ暴力の矛先を向けていた。そんな中、芸術家として活動していたレッド・ソーンダズを中心とした数人の若者たちが発足した集団“ロック・アゲインスト・レイシズム”は、人種や生まれによる差別への反発から抗議を開始。彼らのメッセージはミュージシャンのザ・クラッシュトム・ロビンソン、スティール・パルスらに支持され、約10万人によるデモ行進と音楽フェスティバルが決行された。

監督を務めたのは、BBCのドキュメンタリーや短編「Let's Dance: Bowie Down Under(原題)」を手がけたルビカ・シャー。アジア系移民の家庭に生まれた彼女は、両親が直面した人種差別について聞き興味を抱いたことで制作を決意した。ソーンダズ、ロジャー・ハドルケイト・ウェブ、クラッシュ、ロビンソン、シャム69、スティール・パルスが出演。このたび公開されたティザーチラシには、フェスティバルでクラッシュが楽曲「白い暴動」を演奏しているカットが収められた。撮影したのは、ロック・アゲインスト・レイシズムのメンバーでもあったカメラマンのシド・シェルトンだ。

本作で字幕監修を担当するブロードキャスターのピーター・バラカンは「移民差別に対して当事者意識を持った個人が集まったこの話は40年前ですが、まさに現在世界各地で起きていることへの示唆に富んでいます。今後の日本にとっても決して他人事ではありません。音楽の力で人の心をいい方向に動かしたいい例です」とコメントしている。

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弁護士神原元 @kambara7

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