第69回ベルリン国際映画祭パノラマ部門でドキュメンタリー賞と観客賞の2冠を獲得した「Talking About Trees」が、「
2019年4月に30年間にわたって続いた軍事独裁政権が倒れた北アフリカの国スーダン。本作に登場するのは、海外で映画を学び母国に映画文化を根付かせようと、1989年に「スーダン・フィルム・グループ」を設立したイブラヒム、スレイマン、エルタイブ、マナルの4人だ。同年に独裁政権が誕生すると言論の自由が奪われ、製作した映画は発禁処分となり、彼らは政治犯として拘禁、国外への亡命を余儀なくされる。その後も紛争や南スーダンの分離独立などが続き、スーダンの映画産業は崩壊してしまった。
還暦を過ぎ20年以上の時を経て再会した4人。映画では彼らが「映画を再びスーダンの人々のもとに取り戻したい」という信念のもと、一夜限りで映画館を復活させるために行動するさまが捉えられる。電気もままならない生活環境、独裁政権下での上映など、さまざまな障害や苦難に遭いながら、笑顔を絶やさない映画人たち。彼らの目を通して、国民が失ったもの、独裁政権の恐怖が浮き彫りになっていく。監督はテレビドキュメンタリー「Sudan's Forgotten Films(原題)」を手がけた
映画保存協会 FPS @filmpres
映画を取り戻す、独裁政権下スーダンの映画館復興追ったドキュメンタリーが公開 https://t.co/UawSNiP68g