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作家ヒキタクニオによる同名エッセイを、「オケ老人!」の細川が実写化した本作。突然妊活することになった49歳の夫とふた回り近く若い妻が直面する悲喜こもごもがユーモアを交えながら描かれる。松重がヒキタ、北川が妻のサチを演じた。
普段の現場では台本を盗まれて悪用されないよう、クランクアップの日に破り捨ててしまうという松重。しかし、本作は初の映画主演作ということもあり「昨日までもずっと宣伝活動で、常に台本をかばんの中に入れていました。本当は今日終わって破るつもりだったんですが、いつの間にか愛着が湧いてしまい……。もう僕の棺桶に入れてもらおうかなと考えてます(笑)」と思い入れの深さを明かす。
松重が「サチという女性が本当に美しくて可憐で、切なくて、はかなくて……」と現場における北川の影響力について語り出す場面も。「スタッフも男性が多いものですから、とにかく北川さんに気に入られようとする。クランクアップの1日前に彼女が上がったんですが、翌日だけ急に殺伐として怒号が飛び交い始めた(笑)。僕らの中では“サチロス”と呼ばれていましたね」と打ち明けると、北川は「和やかな雰囲気で終わられるだろうという安堵のもと帰ったんですが(笑)。たった1日なら行けばよかった」と照れ笑いを浮かべた。
濱田が演じるヒキタの担当編集・杉浦は、劇中で「受精大臣」と呼ばれ、ヒキタのよき相談相手となる人物。濱田は杉浦を「唯一のヒール」と考え、ヒキタを追い込むことを意識したという。松重はこれまで部下、生徒と上下関係のある役での共演が多かった濱田について「今回は対等というか、精子の量では圧倒的に負けてる。そこが悔しかった。僕は金玉駄目大臣なので」と笑い、「いざ対等の立場になると、この男の底意地の悪さが鼻につく(笑)。やっぱり芝居がうまいし、同年代の役者は大変なはず」と赤裸々に明かし、笑いを起こした。
イベントでは本作が11月にハワイ国際映画祭で上映されることが明らかに。北川は「ご夫婦や家族がある限り国境を越えても絶対に共感していただける作品だと思います。どんどんこの作品が広がっていってほしいと思います」と出品を喜ぶ。また細川も「不妊治療がテーマだと観づらい、と考えてしまう方もいるかと思います。でも観てもらったらそんなことないとわかると思います。ぜひ周りの方々に薦めてください」とコメント。
最後に松重は、学生時代から親交のあった三谷幸喜の監督作「記憶にございません!」が週末動員ランキングで3週連続1位を記録していることに言及。「そこまで興行成績や動員を意識せずにこの世界で生きてきたんですが、今ほど、あの男が目の上のたんこぶのように、腹立たしく感じたことはありません! なんとかここで三谷幸喜をぶっ潰してやりたい!」と冗談交じりに映画のヒットを熱望した。
「ヒキタさん! ご懐妊ですよ」は全国で上映中。
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松重豊、初主演作「ヒキタさん」の台本は棺桶に!現場では北川景子ロスも発生(写真9枚)
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