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ヒキタクニオのエッセイを映画化した本作は、妊活を始めた作家ヒキタが、自身に不妊の原因があることを知るも、夫婦で困難を乗り越えようとする物語。松重がヒキタを演じ、夫より二回り近くも歳下の妻サチ役で北川が出演した。
現在56歳の松重は、本作で映画初主演を務めた心境を聞かれ「この歳までおめおめと長いこと俳優をやっていますと、初主演と言われることほど恥ずかしいものはない(笑)。俳優部って普段主演も助演もあまり意識しないんです。役を演じるということに変わりはないですから」と回答。この出演をきっかけに不妊治療について多くを学んだそうで、松重は「体外受精と人工授精の違いがわからない人も多いと思いますが、ぜひこの映画で学んでいただけたら」とアピールした。
そんな松重の妻を演じた北川は、現在33歳。「松重さんはずっと年齢差を気にされていたのですが、私は全然気にしていなくて。何度もご一緒させていただいている松重さんとなら、大丈夫だと思いました」と信頼を明かす。一方松重は「奥様役が北川さんだと聞いたとき、とにかく愕然としました。お客様に『夫婦に見えねえだろ、この野郎!』って思われないかなと……。Wikipediaで北川さんの年齢を調べたら二回りも離れていてびっくりしたのですが、初日に『そんなに歳の差ありましたっけ?』と言っていただけて、その言葉に救われました」」と回想。北川は「私はすんなり夫婦になれたと思っていますよ」と、細川は「初日に何気ない会話のシーンを撮っていたら、本当に自然なお芝居で。それで『この2人はちゃんと夫婦に見える』と確信しました」と話すが、それでも松重は「まだ今日(の上映)が終わるまで安心してない!」と笑いを誘った。
撮影現場には、北川の実夫であるDAIGOが差し入れを持ってきたそう。松重が「微妙な三角関係が生まれてしまって……。素敵なご主人でしたけど、そのときは(対抗心の)炎がメラメラと燃え上がりましたよ(笑)」と告白すると、北川は「その節はすみませんでした!」と照れ笑いを浮かべる。また松重は「北川さんのような歳下の女性に怒られたいという願望が、俺にもあるんだなと……。怒られていてちょっと気持ちいい。また、彼女の心が折れたときは、抱きしめなくもないぞ?って思いました(笑)。男の勝手な願望ですみません!」と赤裸々に話して笑いを起こした。
ヒキタの担当編集・杉浦役の濱田は、これまで何度も共演してきた松重との関係について「松重さんは、あるときは高校の担任の先生、あるときは職場の上司という感じで、いつも近くて遠い先輩役でした。でも今回はどこか友達のような関係を演じられて楽しかったです」と語る。すると松重は、「あら、がっくんどこいった?」と濱田を探すふりをして身長差をネタにし、「こういう漫才もできます(笑)。本当にいい相棒で、今回も助けられました」と笑った。
また濱田は「同じ画角に映るとき、松重さんはいつも『自分の箱馬(台)持ってこいよ』と言ってくれる。ある種いじりともとれるような優しさを感じています(笑)」と暴露。それを聞いた松重は、早川雪洲にちなんだ「箱馬を使用する」という意味の業界用語「セッシューする」を紹介し、「でも今の業界では、『セッシューする』ではなく『ガック(岳)する』って言うんですよ」と嘘の情報を伝えてツッコミを受けた。
最後に松重は「この映画に参加して、不妊治療がすごく身近な問題だとわかりました。でもこの映画は難しいものでも、深く考えさせられるものでもありません。不妊治療に取り組んだ歳の差夫婦を、周りの人々が温かい気持ちで見守るさまがすごく面白い作品です。笑っていい映画ですので、楽しんで観てください」と観客に語りかけた。
「ヒキタさん! ご懐妊ですよ」は10月4日に全国公開。
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