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バイト先の銭湯は夜な夜な人を殺す場所だった…「メランコリック」予告編

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「メランコリック」

「メランコリック」

田中征爾の長編監督1作目「メランコリック」の予告編がYouTubeで公開された。

第31回東京国際映画祭の日本映画スプラッシュ部門で監督賞、第21回ウディネ・ファーイースト映画祭で新人監督に贈られるホワイトマルベリー賞を獲得した本作。東大卒でニート、実家暮らしの和彦は、ひょんなことから銭湯でバイトを始めるが、その銭湯が深夜に「人を殺す場所」として貸し出されていることを知ってしまう。和彦を皆川暢二が演じたほか、磯崎義知吉田芽吹羽田真矢田政伸浜谷康幸ステファニー・アリエン大久保裕太山下ケイジ新海ひろ子蒲池貴範が出演した。

予告編には、和彦が風呂場で殺人を目撃する場面や、銭湯のオーナー・東に「もしこのことを誰かにしゃべったら、申し訳ないけど君も……なんてね」と脅される様子などを収録。最後には、血で汚れた風呂場の床を掃除する和彦の姿とともに「お風呂、入ってく?」というセリフが切り取られている。

またこのたび、本作に寄せられた応援コメントも到着。映画監督の大九明子は「プロデューサー・監督・俳優という三者の、映画作りたい、作りたい、作りたい!が沸騰した末、良い湯加減になったのでしょうね」と、入江悠は「東京国際映画祭での審査会の席、『この監督には確かな力量とビジョンがある』と、監督賞の受賞が満場一致で決まりました。突拍子もなさそうな設定でも飄々と観るものをからめとってしまう田中征爾監督、末恐ろしい!」と称賛している。

「メランコリック」は8月3日より東京・UPLINK渋谷、UPLINK吉祥寺、イオンシネマ港北ニュータウンほか全国で順次公開。

大九明子(映画監督) コメント

登場人物が全員、絶えず魅力的。
松本が金髪揺らして「仕事」するときの所作なんか超色っぽい。
プロデューサー・監督・俳優という三者の、映画作りたい、作りたい、作りたい!が沸騰した末、良い湯加減になったのでしょうね。

四方田犬彦(映画研究・比較文学) コメント

いささか背の高いダスティン・ホフマンとガタイのいいブライアン・ジョーンズが、一昔前の香港映画の拳銃ごっこを始める。銭湯とは死体処理に最適の場所だとは、ヒッチコックも気が付かなかった。がはは。気分がいいぜ。日本映画はまだ健全だ。

森直人(映画評論家)コメント

なんでこんなに面白いんだろう──? 田中征爾という未知の若い監督による快作に心を奪われた。
簡単に割り切れない世界を、我々が辿ったことのないコースで案内してくれる。

矢田部吉彦(東京国際映画祭 プログラミング・ディレクター)コメント

サプライズ満載!
殺しと愛、友情と家族に関するとびきりオリジナルな物語。僕は終盤に落涙してしまいました。
新たなストーリーテラーの誕生に刮目せよ!

川平慈英(俳優)コメント

ノーガードで観にいったら気持ちのいいストレートパンチにノックダウン。
こんな狂気的なコメディエンターテイメントが今まであっただろうか!?
この映画は世界を席巻する日本代表だ! 見届けない手はない!

真魚八重子(映画評論家)コメント

突飛な設定でありつつ、若者が責任を担う喜びやライバルへの嫉妬心など、感情の機微が見事に捉えられていて感嘆。アクションも香港映画のようでオッ!と身を乗り出したし、笑いに満ちた中にジャン=ピエール・メルヴィルの香りがフッとする。新人離れした快作!

矢部太郎(お笑い芸人・漫画家)コメント

銭湯という場所に行くたびに僕はなんとも言えない違和感を感じます。
日常の中にある異常。その違和感がどんどん広がっていって、怖くて、かっこよくて、面白い、素晴らしい映画になっていました!

村田雄浩(俳優)コメント

何とも愛おしい映画である!
こんな奇抜なことが、本当に日常の中で起きているのかも知れない!と思わせてくれるのが不思議だった……。
物語は何気ない会話で紡がれていて、演出やカット割りも奇をてらうようなこともなく……。
しかし、いつの間にか登場人物に心を奪われている。最後には登場人物のその後が気になって
しょうがなかった。

入江悠(映画監督)コメント

東京国際映画祭での審査会の席、「この監督には確かな力量とビジョンがある」と、監督賞の受賞が満場一致で決まりました。突拍子もなさそうな設定でも飄々と観るものをからめとってしまう田中征爾監督、末恐ろしい!

羽生生純(漫画家)コメント

営業時間外の銭湯で処刑した死体を楽に掃除して焼却し、その熱で湯を沸かしお金も儲かる画期的なエコシステム!そのシステムを知ってしまった人、利用する人、逃れられない人、間接的に関わってしまった人々、それぞれのメランコリーが湯気とともに立ち昇りどこへ漂っていくのか想像もつかないニュータイプの銭湯映画です。

松崎まこと(映画活動家・放送作家)コメント

金や知名度はなくても、知恵とスキルと勇気があれば、面白い映画が出来ることを証明する作品。
だからと言って、この映画のプロデユーサーや監督、出演陣に、次も「“低予算”で」なんてオーダーしかなかったら、それこそ夢も希望もない。
……と思うぐらい、ホントに面白い!!

コトブキツカサ(映画パーソナリティ)コメント

ジャンルミックスな物語と堅実な役者の演技に、観客を信じ込ませる強度を感じた。
この作品が描いているのは、「パルプ・フィクション」に出てくるザ・ウルフのその先だ!

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