1924年3月25日に大阪で生まれた京は、1949年に大映に入社し女優デビュー。以来、黒澤明の「羅生門」、溝口健二の「雨月物語」、衣笠貞之助の「地獄門」などに出演し、大映の看板女優として活躍した。これらの作品は海外の映画祭で受賞し、国際女優としても確固たる地位を確立していった。そのほかの出演作には、成瀬巳喜男の「あにいもうと」、市川崑の「鍵」「ぼんち」、小津安二郎の「浮草」、増村保造の「女の一生」などがある。
1971年に大映が倒産して以降は、ドラマ「犬神家の一族」「必殺」シリーズなどに参加。1987年には紫綬褒章、1994年には勲四等宝冠章を授与された。最後の舞台出演は、2006年に上演された橋田壽賀子作、石井ふく子演出の時代劇「女たちの忠臣蔵」となった。
生前の遺志により、石井らの立会いのもと本日14日に密葬が行われた。石井によると、数年前に京自ら手配したハワイの墓に入るとのことだ。石井は「あんなに素敵な大スターはもう出ていらっしゃらないと思います。心の美しい本当に清らかな方でした。寂しいです」とコメントしている。
※記事初出時より、コメントを追加しました。
高橋栄樹 @eikitakahashi
心よりお悔やみ申し上げます。溝自分によっては、工藤栄一監督のテレビドラマ『犬神家の一族』の犬神松子が強烈な印象でした。
京マチ子が95歳で死去、大映看板女優として「羅生門」「雨月物語」に出演 - 映画ナタリー https://t.co/1UuGxOV0lK