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「男はつらいよ」50周年を迎える2019年、シリーズ50作目として公開される本作。新撮パートと旧作の名場面を組み合わせた構成となり、主演には“寅さん”こと車寅次郎役の
寅次郎の妹・諏訪さくら役の倍賞は「衣装を着けてセットに入ったらホッとしました。自宅で台本を声に出して読んでみたら自分自身で違和感があったんです。でもいざ動き出してみたら、それなりの年月が経ったさくらになりました」と安堵する。さくらの旦那・諏訪博役の前田は「23年のブランクはまったく感じず、 スッと溶け込めました。おいちゃん(下條正巳ら)とかタコ社長(太宰久雄)は、たまたま今日はいないだけなんだと思って演じてます」と亡き仲間たちの存在にも触れた。
本作ではさくらの息子・満男を中心に物語が展開。吉岡は「寅さんに言われた『困ったことがあったら、風に向かって俺の名を呼べ。おじさん、どっからでも飛んで来てやるからな』というセリフが、満男にとっても僕にとっても今までどれだけ救いになっていたか。この作品が決まって初めておじさんの名前を呼んでみましたが、まだ現れてくれない。平成の風はゆったりしていて、まだおじさんの耳には届いていないのかな(笑)」と話す。物語は満男の妻の七回忌の法要から始まり、サラリーマンから小説家に転身した満男が初恋の相手と再会する展開へと続いていく。
その初恋の相手イズミ・ブルーナ(及川泉)役の後藤は、シリーズ48作目「男はつらいよ 寅次郎紅の花」以来23年ぶりに女優復帰を果たす。出演の経緯について「ジュネーブの自宅に山田監督からお手紙が届いたんです。『君が必要だ、どうにか考えてもらえないか』と。長いお手紙で、作品全体に対する大きな愛情と今作への情熱を感じて、読み終わる頃には私が考慮する権利すらないと思いました。山田監督から呼び出されたら『はい!』とひとつ返事で行くんです」と説明した。
シリーズを彩った“マドンナ”からは、2人が参加。イズミの母・原礼子役の夏木は「もれなく私も付いて来ます(笑)。礼子さんはこの20数年、何をしていたんだろうと妄想するのが楽しかったです」と語り、寅次郎がもっとも思いを寄せた女性・リリー役の浅丘は「今もし寅次郎に声をかけてもらえるなら?」という質問に、「ここ(目の前)に出て来てくれるだけでいいなあ。なんで2人が一緒にならなかったのかと今になっても残念でなりません」と深い愛情をのぞかせる。
また寅次郎の“現在”に関する質問に、山田は「そのことには触れないようにしています。『死んだ』とも『生きてる』ともセリフはない。さくらはどこかでお兄ちゃんが生きてることを信じているし、彼女の前でそのことは触れちゃいけないとタブーになっているんだと思います」と回答。早くも51作目への期待が寄せられると「第1作目のときからこんなに続くと思ってなかった。今でも『これでおしまい』と思いながらやっています(笑)」と正直に明かした。
「男はつらいよ50 おかえり、寅さん」は2019年12月27日より全国ロードショー。
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