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「子どもが教えてくれたこと」監督来日、映画に込めた思いは「人生をどう生きるか」

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「子どもが教えてくれたこと」トークイベントの様子。左からアンヌ=ドフィーヌ・ジュリアン、山本直美、齋藤友花。

「子どもが教えてくれたこと」トークイベントの様子。左からアンヌ=ドフィーヌ・ジュリアン、山本直美、齋藤友花。

ドキュメンタリー「子どもが教えてくれたこと」の監督を務めたアンヌ=ドフィーヌ・ジュリアンが来日。本日6月19日に東京の青山学院 アスタジオにて行われたトークイベントに参加した。

本作は、病気を患っている5人の子供、アンブル、カミーユ、イマド、シャルル、テュデュアルが、治療を続けながらも毎日を精一杯送る様子に焦点を当てたもの。2017年のイタリア・ジッフォーニ映画祭でGEX Doc部門の作品賞を獲得した。

イベントには、NPO法人・子育て学協会の会長を務める山本直美と、青山学院大学総合文化政策学部4年の齋藤友花も参加。クロストークの形で進行していった。本作に込めた思いを問われたジュリアンは「この映画を作るにあたって、病気に焦点を当てるつもりはありませんでした。私は4人子供がいますが、2人の娘を病で亡くしています。娘たちが短い人生の中で病と闘う様子を見て、自分の人生をどう生きるか、人生をどう愛すべきなのかということを教わり、それをお伝えしたいと思ったんです」と述懐する。

続けてジュリアンは亡き娘とのエピソードを話し始める。「娘・タイスの病を知ったのは彼女の2歳の誕生日でした。途方に暮れましたが、夫と相談して息子と本人に真実を伝えることにしました」と回想。泣きながら息子に娘の病を告げたジュリアンは、その後の彼の姿から学んだことがあったという。「息子が『でもママ、今日はタイスのお誕生日なんだから、誕生会をしようよ』と言ったんです。その様子を見て、降りかかる試練は選べないが、それにどう対応するか、どうしたら幸せになれるかということは選べるのだと思いました」と述べた。

齋藤はジュリアンに「生きる意味を見いだすこともできないぐらいの試練が訪れたとき、それは人生においてどのような意味を持つのでしょうか?」と質問する。ジュリアンは「試練に意味はないけれど、それにどう対処するかということが大事。イマドは『僕の治療をあなたは大変だと思うかもしれないけど、僕にとっては大変じゃない。これは僕の人生だから』と言ったんです」とコメント。そして「彼が言っているのは自分がほかの人より強いということではなく、人生に対処できるのは自分だけだということ。試練を受け入れて向き合う力は皆さんも必ず持っていて、自分が思う以上に強いものだと思います」と観客に伝えた。

「子どもが教えてくれたこと」は7月14日より、東京・シネスイッチ銀座ほか全国で順次公開。

(c)Incognita Films – TF1 Droits Audiovisuels

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