聾者が感じる“音”を記録したドキュメンタリー「聾者のボクの南米見聞録」公開

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耳の聞こえないバックパッカー・松本紀彦による南米大陸縦断の旅に密着したドキュメンタリー「聾者のボクの南米見聞録」が3月31日より1週間限定で公開される。

「聾者のボクの南米見聞録」

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「聾者のボクの南米見聞録」ポスタービジュアル

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本作は複数言語の手話を操る松本が南米に生きる聾者と触れ合い、南米大陸の自然の中で聾者が感じる“音”を記録した作品。バックパック1つでコロンビア、エクアドル、ペルー、ボリビア、チリ、アルゼンチンを旅する過程が切り取られた。

「聾者のボクの南米見聞録」

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「聾者のボクの南米見聞録」

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松本は、手話は言語よりコミュニケーションの障壁が低いと説明したうえで、「『言葉以外のメッセージ』を通じて相手や周りの人々に伝わっていきます。そこに“耳が聞こえない”なりの旅の楽しみ方があると思います。僕がこの旅で感じた『音』を、たくさんの人に感じてもらいたいです」とコメントしている。

企業CMなどを手がけてきたYASUが監督を務める「聾者のボクの南米見聞録」は、東京・UPLINKにてレイトショー公開。現在、Vimeoにて本作の予告編を見ることができる。

聾者のボクの南米見聞録 from CABUQUI WORKS on Vimeo.

聾者のボクの南米見聞録_2 from CABUQUI WORKS on Vimeo.

松本紀彦 コメント

知らない言語を母語とする現地の人と関わると、コミュニケーションに支障を来しますが、手話でのコミュニケーションになると障壁がグンと低くなるのです。「言葉以外のメッセージ」を通じて相手や周りの人々に伝わっていきます。そこに“耳が聞こえない”なりの旅の楽しみ方があると思います。僕がこの旅で感じた「音」を、たくさんの人に感じてもらいたいです。そして南米で出会った“友”と、出会えなかった多くの人々にもこの映画を観ていただきたいです。

YASU コメント

私はこれまで20カ国以上の国を訪問しています。旅の中で人種差別を受け無いどころか、日本人だと厚遇される事が多く、人種問題や差別問題と無縁でした。今回松本紀彦氏と南米で3カ月間、常に行動を共にして、障がい者としてや日本人(人種の違い)としての苦悩がそこにはありました。特に南米では障がい者の方への人権侵害は深刻な問題となっていて、障がいを理由とする不当な差別的扱いや社会的障壁は未だ蔓延しています。カメラは旅を通して、南米の障がい者として差別を受けてきた人達のありのままを映し出しています。そして南米特有の文化の大切さを探る松本紀彦を捉えています。映画を通して差別や貧困といった社会問題を提起し、旅の素晴らしさや人々との交流の楽しさ、意義を伝えていけたらと考えています。

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帰らずの沼 @kaerazunonuma

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