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本作は、テレビドラマ「家政婦のミタ」などの脚本家として知られる遊川の初監督作。重松清の小説「ファミレス」を脚色し、子供が独立して2人きりになった50代夫婦の生活をコミカルに描く。
「もともと映画監督になりたくてこの世界に入りました」と話す遊川は、「母子家庭だったので『私がお前に与えられるのは自由だけだ』と母が言ってくれた。今日こうやって舞台挨拶に立てた瞬間を30数年前の母に見せたいくらい、うれしくめでたい日」と感慨深く語る。
遊川とは初タッグとなった阿部は「(遊川が脚本を手がけた)いろんな作品を観させていただいて、いつかお声が掛からないかなと思っていたら、なんと監督第1作に出していただけるということですごくうれしく思いました」と吐露。遊川と何度もタッグを組んできた天海は「誰よりも元気で誰よりも一生懸命。遊川さんの歩く方角に歩いていけば大丈夫と思える現場でした」と述べ、信頼関係をのぞかせる。阿部との共演については「目の前にハンサムな顔があるのはすごく素敵な経験でした」と話した。阿部は「後半の撮影で、天海さんの目を見てるだけで心が見えてくる体験をしまして。この世界に入ったばかりのときにご一緒させていただいた天海さんと満を持して共演できた」と感無量の様子を見せる。
「2人とも無限の可能性がある役者だと思う」と遊川が語る菅野と相武。菅野は「こってり絞られるんだろうな……。呼び出しみたいな感じだと思って現場に行ったんですけど。新しい相武紗季や菅野美穂をどうやって引き出そうか真剣に考えてるから『意外と本気だ!』と思って。おめでとう!」と遊川の監督デビューを祝う。相武は「脚本家のときの遊川さんはビシバシなんですけど、(監督としては)穏やかでびっくりしました」と現場を振り返る。富司は「初監督だとは思えないくらいご自分がにこにこ楽しんで映画を作ってらっしゃるという感じがした」と述懐した。
最後に遊川は「いい映画を観ると幸せになるんですよね。『この世界の片隅に』『湯を沸かすほどの熱い愛』と同じくらい幸せな気持ちになって帰ってもらえたらいいなあと思います」と公開中の映画を並べて観客にメッセージを伝える。それを受けて阿部は「監督の挙げた映画の中に今公開中の『疾風ロンド』が入っていなかったことに、がくぜんとしているんですけど……」と肩を落としながらも、「脚本を読んだときに『正しさより、優しさを』というセリフで目から鱗が落ちるような気持ちになりました。少し立ち止まって相手を思いやることがどれだけ大事か。いっぱい愛が詰まっている映画です」とイベントを締めくくった。
「恋妻家宮本」は1月28日より全国ロードショー。
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