辻田りり子、今年も「M-1」に挑戦　対談きっかけでパーパー・あいなぷぅと出場

「かのこ様シリーズ」などで知られる辻田りり子とあいなぷぅ（パーパー）、辻田の担当編集・山田氏がトリオを結成。「ストロベリー☆プリンセス」の名で、漫才日本一を決める大会「M-1グランプリ2025」の予選に出場する。去る9月某日に、東京・白泉社本社でネタ見せが行われた。本記事ではネタ見せの様子をレポートする。

ネタ見せに白泉社社員50人超「白泉社って暇なんですか？」

昨年、元担当編集と「少女漫画家と編集」の名でコンビを組み、弾丸で「M-1グランプリ2024」に出場した結果、「ナイスアマチュア賞2024」を獲得した辻田。今回出場する「ストロベリー☆プリンセス」は、今年6月にコミックナタリーで公開された辻田の最新作「恋だの愛だの～君は僕の太陽だ～」に関するタイアップ記事にて、辻田と辻田のファンを公言するあいなぷぅの対談をきっかけに結成された。辻田は今回の出場に際して、「去年の“リベンジ”」だと語っている。

ネタ見せ1時間前から集合し、ネタ合わせを行う3人。対面でネタ合わせをするのはこの日が初めてであり、控室では辻田が、あいなぷぅと山田氏に指摘されたお笑いの“かかる”という概念が理解できないと悩む場面も見られた。しかし何度かネタ合わせを繰り返し、細かなニュアンスや身振り手振りの確認を重ね、ネタ見せへと挑む。

ネタ見せの会場には、LaLa編集部員をはじめとする白泉社の社員が50人ほど集合。想定外の人数に3人は緊張しつつも、ストロベリー☆プリンセスとして息のあったネタを披露し、会場を笑わせた。ネタ見せ後、これほどの規模になると思っていなかったあいなぷぅは「白泉社って暇なんですか？」と冗談めかす。さらに観客の中に白泉社の代表取締役・高木靖文氏もいることを知ると、「（暇であることが）確信に変わりました！」と言い放ち、笑いを誘った。

辻田りり子「残りの期間は自主練に励みます！」

コミックナタリーは、ネタ見せ後のストロベリー☆プリンセスを直撃。人前での初披露を終え、辻田は「社員さんには顔見知りの方も多いから文化祭感がありましたけど、やっぱり“かかる”って概念は難しかったですね」と感想を述べる。一方、あいなぷぅは「普通、ネタ見せは2、3人の前でやってダメ出しをもらうことが多いんです。でも今日は50人くらいいて（笑）。若手芸人が立つ小劇場みたいでした」と少し緊張していたことを明かした。

またネタ作りは辻田とあいなぷぅがメインで担当したと言う。対談の時点では辻田がネタを書く予定だったが、原稿作業でなかなか時間が取れず、あいなぷぅが“なんとなく”の形を作成し、ブラッシュアップしていったと話した。今回初めて漫才に挑むあいなぷぅに、普段行っているコントとの違いはあったかと聞くと「ぱーぱーでコントをするときはいつも下手が多いんですが、今回は真ん中が立ち位置なので、ネタ覚えのときは右見て左見てってイメージして覚えました」と語る。山田氏も、あいなぷぅの臨機応変な目線の配り方に助けられ、とてもやりやすかったと感謝した。

最後に3人に意気込みを聞いた。辻田は「今回の出場も舐めてかかっているわけではなく、1回戦突破が難しいことは十分に分かっているので、残りの期間は自主練に励みます！」、あいなぷぅは「一応、『M-1』決勝に合わせたスケジュールを組んでます」とやる気を見せ、山田氏も「いけるところまでちゃんとやりたいですよね」と話し、まずは目の前の1回戦突破を目指し、練習を重ねていくことを誓いあった。なお現在発売中のLaLa11月号（白泉社）には辻田の読み切り「ままごと婚約」が掲載されている。