保志総一朗がファンの前で「ガンダムSEED」新作語る　キラに“新しさ懐かしさ”込めた

「機動戦士ガンダムSEED」「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」の総集編「スペシャルエディション HDリマスター」全7部が、明日8月25日から約3カ月の間順次上映される。それを記念した“前夜祭”が本日8月24日に東京・新宿ピカデリーで開催され、キラ・ヤマト役で出演する保志総一朗が登壇した。

総集編の上映は、アニメ「機動戦士ガンダムSEED」シリーズ最新作となる「劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』」が2024年1月に公開されることを記念して行われるもの。劇場版の公開決定後、保志がファンに向けて「ガンダムSEED」について語るのはこの日が初めてということもあり、「キラ・ヤマト、ストライク行きます！」と、保志がキラのセリフを放ち登場すると万雷の拍手が起こる。この日上映される「機動戦士ガンダムSEED スペシャルエディション」が新たにセリフを録り直したものか記憶が曖昧だった保志へ、ファンから即座に「録り直しです！」と声が飛ぶなど、熱心なファンたちが会場に駆けつけた。

2002年から2003年にかけてテレビ放送されていた「機動戦士ガンダムSEED」。約20年前の収録当時のことを聞かれた保志は、「素直なキラを演じていました。演じるというより、自分がキラになっていた」と返す。作中で繊細な少年のキラは、戦場で揉まれて成長していくが、一方でその行動や言動に視聴者の注目が集まっていたことをMCの吉田尚記に突っ込まれる。保志も「アフレコ現場でも僕の責任かのように言われましたよね（笑）」と振り返り、会場から笑いが起きた。また「悩みながら毎週毎週アフレコで成長していった感じはありました」と自身とキラの成長を重ね合わせていた。

アフレコ話が続き、当時のスタジオの様子にも話題が及ぶ。保志は、当時、そうそうたるメンバーが揃った大人数の現場だったことを振り返りつつ「みんな運命共同体みたいな感じでがんばっていました。僕が若いほうではあったので、皆さんのすごい演技を肌で感じながら、相乗効果でがんばれた」と共演者との関係を懐かしんだ。

イベントの中では保志が、「機動戦士ガンダムSEED」の中で好きなシーンについてトークする場面も。保志が選んだのはPHASE-34「まなざしの先」。保志は、壇上にあったパネルのストライクガンダムを愛でながら、「アスランくんの自爆のおかげでかわいいストライクくんが台無しになっちゃった（笑）」と、主役機が大破してしまった経緯を説明する。続けて「ようやく、後半の主役機体・フリーダムが登場するんだけど、抜け殻になっていたキラが戦場に戻るまでの葛藤、それをラクスに伝えるのもカッコいい」と選出理由を熱っぽく語った。

また保志へのサプライズとしてラクス役の田中理恵からのボイスメッセージが流される。もう済んでいるという「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」の収録の話題では、田中との掛け合いについて触れ「やっぱりラクスだった、ラクスがいた」とコメント。田中を初めて生で見たかのようなコメントに吉田から「ファンの人じゃないですよね？（笑）」と突っ込まれると、改めて「揺るがないラクスの凜とした風格がありました」と田中の演技を褒め称えた。

新作でキラを演じる思いについて話す場面では「感慨深い」と保志が笑顔に。ゲームなどアニメ以外のコンテンツで、毎年のようにキラのセリフは収録しているとしつつ「身が引き締まる思い。僕としての今のキラとして演じました。また違ったキラになったような気もするし、でも懐かしさも感じてもらえると思います」とファンへメッセージを贈った。収録は映画の完成前に行われたそうで、「収録したときと、映像を観たら印象が変わる気がする」とネタバレに配慮しながら保志なりの感想を伝えた。

その後も「（収録で）監督にいろいろ言われた」「タイトルの色合いも気になるよね」とファンの考察欲を高めるような発言を繰り返し惑わせる保志。最後の挨拶では「来年の1月の劇場版はすぐだなって気がしちゃいますね」と、総集編各部の上映が11月まで続くことに触れ、「『SEED』『SEED DESTINY』を楽しんでいただいて、皆さんの思いを『SEED FREEDOM』にぶつけてほしいと思います」とイベントを締めくくった。