小学館ら3社による新マンガプロジェクト発表会、10組の通過者は小5から40代会社員まで

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小学館、バンダイ、BANDAI SPIRITSによる共同プロジェクト「TOON GATE(トゥーンゲート)」のオンライン制作発表会が、本日6月23日に開催された。

「TOON GATE」告知ビジュアル

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ニューヨークとまつきりな。

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「TOON GATE」とは、あらゆる人がマンガを作れる世界を目指すコンテストプロジェクト。一般募集から選ばれた10組の挑戦者がプロの制作陣とチームを組み、ミッションを勝ち抜きながらグランプリを目指していく様子が、縦スクマンガ制作リアリティショー番組「TOON GATE」として6月28日20時よりYouTubeで配信される。さらにABEMAでは、YouTubeで見られないオリジナルコンテンツを配信。グランプリにはLINEマンガでの掲載権と賞金300万円が贈呈される。番組MCはニューヨーク。サポーターとして小宮有紗かが屋賀屋壮也、まつきりなが参加し、ナレーションを櫻坂46小池美波が担当する。

制作発表会には小学館の第一コミック局プロデューサー・井上拓生氏、バンダイの取締役・富樫憲氏、LINE Digital FrontierのContent Production室室長兼インディーズ企画運用部部長・小室稔樹氏が出席。まず司会から「TOON GATE」立ち上げの背景として、全国の10代から40代までの男女400人を対象としたアンケートで、約3人のうち2人にあたる67.8%の人がマンガを描きたいと思ったことがあり、そのうちの90.0%の人がマンガを描きたいのに諦めた経験があるという結果が出たと明かされる。そんな中、分業制で行うことが多い縦スクロールマンガであれば、自らの得意分野を活かしつつチームで協力して作り上げていくことができるため「TOON GATE」が企画された。

3社がタッグを組んだ経緯を、井上氏は「通常であれば、マンガは作家さんと編集者がタッグを組んで世に出すもの。しかし僕が携わってきたちゃおやコロコロでは、玩具メーカーと一緒に作品を育てていくことも重要でした。今まではマンガをアニメに、それを玩具にするという流れがありましたが、ユーザーのライフスタイルの変化もあり、Webtoonという分野で新しいIPの創出ができないかと考えたんです」と説明。小室氏は「小学館さんとバンダイさんがWebtoonの世界に来てくださり、どんな化学反応が起こるのかが楽しみ。LINEマンガ単独で行うコンテストとは、また毛色の違う作品に出会えるのではないかと思います」と期待する。富樫氏は「Webtoonで先頭を走るLINEマンガさんとお付き合いできることがうれしい。LINEマンガさんは読者と直接つながっているのが強み。書店とはまた違い、データも取れて、(コメントを通して)率直な声も聞けてしまう。本来であればお互いに遠い存在ですが、今回の企画が世界に向けて一緒に発信していく起点になれば」と展望を語る。

「TOON GATE」には約500作品もの応募が集まったそうで、制作発表会ではその中から選ばれた10組の作者を紹介。「ギャルちゃんのひみつ」のayapiiはグラフィックデザイナー兼派遣社員、「探し物は悲劇ですか『収醜癖』」の大和ハンスケは現役高校生、「バグバスター」のカレースライスはのらくろマンガ賞優秀賞の受賞者でもある女子中学生、「最速のバスターズック!」の小泉作十は連載も持つプロマンガ家、「ラブスター」のさや子は最年少の小学5年生、「ガンエルフ」の軸音はIT企業を休職して同プロジェクトに参加する40代サラリーマン、「神様遊戯」の紫乃なゆこは仲良しの遠距離コンビ、「藁人形」の田田田はトリックアートを描くアーティスト、「時時雨GRAFFITI」のボルボズは「カメラを止めるな!」の原作者でもあるプロ作家と素人の作画担当によるコンビ、「NINJA△GAME」の四葉夕トはプロのマンガ原作者と、個性豊かな面々が揃った。

井上は10組の選定理由について「富樫さんから(原作も作画もできる)マンガ家は二刀流の大谷翔平選手のようだという話がありましたが、今回はめちゃくちゃ脚が速いとか、ものすごいスピードの球を投げれるとか、何か突出したきらりと光る才能を持っている方を探しました。これまでマンガ賞でいろんな作品を見てきたんですが、そこで出会えない才能がかなり多かった。作り手側も裾野の広い才能に触れることによって刺激を受けました」とコメント。富樫氏は「戦いという形にはなりますが、すごい才能の持ち主がせっかく集まったので、1つひとつの作品をプロと一緒に高めていってくれることに期待しています」とエールを送る。

制作発表会では「TOON GATE」のMCを担当するニューヨークからのコメント映像も公開された。イベント中に「IPというのは100を打って1当たるか」とも言っていた富樫は、最後に「『TOON GATE』のシーズン2ができれば。先ほども言ったようにIPがヒットするのは100分の1ぐらいの確率。応募者みんなを巻き込んで面白いWebtoonを作り、さらにそれがアニメになって玩具になるという仕組みをずっと続けられれば」と期待。井上は「出版社というのは常に新たな才能との出会いが求められている中、従来にはなかったチャンネルを作れるのはすごく魅力的」と述べる。小室は「今回、皆さんの強みがかけ合わさっている企画。我々の強みは読者の数と、グローバルという点。ここから出た才能を世、界のあらゆる場所に届けられれば」と夢を膨らませた。

※動画は現在非公開です。

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「TOON GATE」

YouTube:2022年6月28日(火)より、毎週火曜・金曜20:00~
ABEMA:2022年7月15日(金)、22日(金)、 29日(金)の21:00~

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菊池健 - マンガ業界Newsまとめ @t_kikuchi

ほうほう

【イベントレポート】小学館ら3社による新マンガプロジェクト発表会、10組の通過者は小5から40代会社員まで(動画あり) https://t.co/tLRBxe6L8L

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