短編アニメ映画「
「サマーゴースト」はイラストレーターのloundrawによる初監督映画。花火をすると若い女性の幽霊が現れる、という都市伝説“サマーゴースト”に影響を受けた3人の高校生、杉崎友也、春川あおい、小林涼がひと夏を過ごしていく姿が描かれる。杉崎友也役を小林、春川あおい役を島袋、小林涼役を島崎、“サマーゴースト”と呼ばれる幽霊の佐藤絢音役を川栄、脚本を
舞台挨拶が上映後に行われたこともあり、島崎が「どうでしたか?」と客席に投げかけると、大きな拍手が返ってくる。アフレコ前から「すごい好きなやつだな」とワクワクしていたという島崎は「いいですね、これからアニメーションの中で新しいことがもっとできるんじゃないかと思わされるような作品になっています」と熱っぽく語った。
loundrawは「やっと今日という日が来た」と満足そうな観客の顔を見てホッとした表情を浮かべる。作品に込めたメッセージについて聞かれると「決して強いメッセージを押し付けたいというわけではない。この映画を観て、ちょっと一歩前に進むきっかけになったらいいなというお話になっています」と回答。さらに「4人のキャラクターの心の動きを意識した。観ている人が『これ私だな』『これ僕だな』と、思える要素がどこかに入るように気をつけました」と観客を意識して制作に臨んだことを明かした。
小林は映画終盤で友也が涼に言ったセリフが印象に残っていたそう。「それまで後ろめたい気持ちでいた友也がちょっと前進できた」と、このシーンでの友也の心情について触れ「映画的なスケールで言うと劇的ではないんですけど、いろんな方に刺さるのかなと思えました。等身大な気持ちで観れて僕はハッピーになりました」と感想を述べた。島袋は小林と同じ終盤のシーンで涼があおいと友也にかけたセリフを挙げ、「すごく2人に寄り添っている言葉だなと感じました。涼くんらしい後押しの仕方だし、心にスーッと入ってくるセリフでした」と笑顔を見せた。
続く島崎も島袋に同意し、「全体を通してセリフだったり、表現だったりがドラマチックすぎなくてリアルなんです。『サマーゴースト』の世界がちゃんとあって、キャラクターがそこに生きている。生きているから細かい所作、細かい感情があるというのが随所から感じられる」と絶賛。また島崎は「いつまでもガキみたいなことしてんじゃねえぞ」というセリフの「最後の『ぞ』が好き」と明かす。「あんまり『ぞ』って言わないじゃないですか、どっちかというと芝居がかった言葉だなと思っていて」と考えを述べながら、「あれは一生懸命に何を言おうか考えていたからこそ、芝居がかったセリフになっている。それまでのシーンが普通の言葉で喋っているからこそ、違和感が生まれて、そこがまたキャラクターが生きているからこそ出るリアリティだなと思って好き」と細かい演出にも注目。作品愛が止まらない島崎は、「長くなるんでこの辺で自重したいと思います(笑)」とまだまだ話し足りない様子だった。
あおいが好きだと話す川栄は「すごく応援したくなるキャラクター。一歩踏み出せたあおいちゃんは『がんばれ』って言いたくなるような感じですごく好きでした」とその理由をコメント。それを聞いた島袋は照れながら「うれしいです!このまま帰れそうです(笑)」とホクホクした顔で喜んでいた。また川栄はアフレコ中に友也の声に聞き入ってしまったことを明かす。「打ち合わせのときに(小林が)『はい』って一言挨拶しただけで、声がよすぎて二度見してしまいました」と話し、小林のことも照れさせていた。
最後の挨拶では小林が「この作品は出会いがテーマの1つにあります。皆さんもこの作品と出会って、ポジティブでもネガティブでもいいんですけど、ちょっとしたことを感じて、人生に変化が起きるようなことがあったらすごくうれしいです」とメッセージを送る。loundrawは「ここから次にどうするかが大事だなというのが、僕の中でのメッセージ。僕も皆さんの感想だったりを聞いて、さらに前に進みたいと思っています」と、新たなチャレンジを続けてきたloundrawらしい言葉でイベントを締めくくった。
映画「サマーゴースト」
公開中
スタッフ
原案・監督:
脚本:
キャラクター原案:loundraw
音楽:小瀬村晶 ほか
企画・プロデュース:FLAGSHIP LINE
アニメーション制作:FLAT STUDIO
配給:エイベックス・ピクチャーズ
キャスト
杉崎友也:
春川あおい:
小林涼:
佐藤絢音:
※島崎信長の崎は立つ崎が正式表記。
関連記事
ペニシリンX @syuritsu0
【イベントレポート】「サマーゴースト」島崎信長の愛溢れる舞台挨拶、細かすぎる考察も最後は長すぎて自重 https://t.co/ND6bHcO5sS