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「キャロル&チューズデイ」キャスト・歌唱担当お披露目、渡辺信一郎は「自信作」

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左からフライングドッグの佐々木史朗氏、ボンズの南雅彦氏、入野自由、上坂すみれ、ナイ・ブリックス、セレイナ・アン、渡辺信一郎、島袋美由利、市ノ瀬加那、大塚明夫、神谷浩史、宮野真守。

左からフライングドッグの佐々木史朗氏、ボンズの南雅彦氏、入野自由、上坂すみれ、ナイ・ブリックス、セレイナ・アン、渡辺信一郎、島袋美由利、市ノ瀬加那、大塚明夫、神谷浩史、宮野真守。

4月よりフジテレビ「+Ultra」にて放送がスタートするTVアニメ「キャロル&チューズデイ」の制作発表会が本日2月21日に行われた。

「キャロル&チューズデイ」は人類が火星に移り住んで約50年になる時代を舞台に、キャロルとチューズデイ、ミュージシャンを目指す2人の少女が出会うことから始まる物語。発表会では新たなキービジュアルとPVがお披露目されたほか、キャスト、歌唱担当アーティストも明らかに。総監督の渡辺信一郎、ボンズの南雅彦プロデューサー、音楽を担当するフライングドッグの佐々木史朗プロデューサーに加え、キャロル役の島袋美由利、チューズデイ役の市ノ瀬加那、ガス役の大塚明夫、ロディ役の入野自由、タオ役の神谷浩史、アーティガン役の宮野真守、アンジェラ役の上坂すみれ、そしてキャロルの歌唱を担当するナイ・ブリックス、チューズデイの歌唱を担当するセレイナ・アンが登壇した。

司会を務めるフジテレビアナウンサー・三宅正治の進行で、まずは渡辺、南、佐々木から制作の経緯が語られる。アニメーション監督の中でも音楽好きで知られる渡辺だが、「ライフワークとして、いつか音楽もの(のアニメ)はやらなければならない」と思っていたと同時に、「音楽マニアの自分が観て納得できるものとなると、ハードルが高くてなかなか作れなかった」と話す。しかし「スペース☆ダンディ」でタッグを組んだボンズの南と新たな企画を考える中で、「もう1人の音楽好きの自分からOKが出た」のが今作であるという。一方佐々木はそれ以前から「ボンズで音楽をメインにしたアニメを作りたい」と南に話していたと言い、「今60歳なんですが、5年くらい前に、もう人生で作れる作品もそんなに数がないと思って。『俺の死に花を咲かせてくれ』って言ったんです(笑)」と明かすと、南も「私も今年58歳になりますから……」と続ける。さらに渡辺が「まとめると、死にそうになった年寄りが、なんとか死に際にアニメを作りたい!という感じですね」と言うと、司会の三宅から「若い女の子が活躍するアニメなので、“死に花”とか禁止です!」と制止が入り、会場からは笑いが起きた。

また渡辺は本作が2クールにわたって放送されることを明かし、「まったくの素人だった2人の女の子がミュージシャンを目指してがんばる話です。デビューするまでの話が第1部で、第2部ではデビューしてから、壁にぶつかりながらも成長していくというお話になります」と簡単にあらすじを説明。主人公が2人いることについては「音楽が好きな人ならよく分かると思いますが、1人の孤高の天才アーティストがデビューする話ではなく、1人では思うようなものが作れなかったキャラクターが、2人合わさって思いもしないものができる、1+1が2以上になるという、そういう姿を描きたいと思いました」と意図を語った。また未来の火星という舞台について「未来を舞台にした作品で、未来の音楽業界を見せるというアニメはなかなかないですよね。作中の時代では音楽はほとんどAIが作っていて、人間で作曲をしている人はほとんどいない。その中でキャロル&チューズデイは、今どき自分で曲を作って、今どき路上で歌うという、この時代には珍しいことをやって風穴を開けていく」と詳しい設定を明らかにした。

話題は本作のキャラクター原案を務めた窪之内英策についても及んだ。渡辺は「南さんに候補者を出してもらった中で、名前を聞かずに絵だけで選んだんです。『ツルモク独身寮』とかは読んでいたので、名前を聞いて『あの人なんだ!』って。窪ノ内さんの絵は単に上手いだけでなく、キャラクターが生きている感じがしたんですよね。バックグラウンドが見えるというか」と選んだ理由を語る。さらに渡辺は「僕が伝えただけでは情報が足りなかったみたいで、『きっとこういう設定に違いない』というのを考えて描いていただいて、キャラクター原案にも字がいっぱい書いてあるんです。『このキャラがこういうポーズを取るのはこういう心情の表れだ』ってことも書いてあって、いいなと思ったものは取り入れたりしましたね」と、窪之内とのやりとりの中でキャラクターが掘り下げられていったことを明かした。

発表会の後半からはキャストもステージに加わり、自身の演じるキャラクターの印象や意気込みを語った。キャロル役の島袋は「自分にはないものをたくさん持っている子ですが、演じる上ではなるべく背伸びをしないように、自然体で演じようと思っています」と緊張した様子を見せつつ意気込みを述べ、市ノ瀬はチューズデイについて「お嬢様なので最初はお上品な印象があったんですが、アフレコが始まってみると、思ったよりも年相応に明るくて元気な子でした。普段はしないようなことも、音楽が絡むと率先してまっすぐ突き進む子です」とコメント。大塚演じるガスは、渡辺曰く「かつては音楽業界で有名ミュージシャンを育てたこともある、今はただのアル中のおっさん」とのことで、大塚は「本日は(ガスに合わせて)タンクトップでこようかなと思ったんですが、仕方なく上着を着てきました」と冗談を交えて会場を和ませつつ、「だらしない人がいかにキャロル&チューズデイに入れ込んで、夢中になって走っていくかというところをがんばって演じたい」と語った。

AIプログラマーのロディは「オタク気質で内向的なのに、キャロル&チューズデイやガスに巻き込まれていく、巻き込まれ気質なキャラクター」と入野。上坂演じるアンジェラはキャロル&チューズデイのライバルとなるミュージシャンだが、「傲慢な子かと思っていたら、意外と根性があったり、自分をしっかり持っている子。ただの意地悪な子にならないように、人間らしさや、女の子らしい部分も大事にできたら」と話した。タオ役の神谷は「クールでロジカルな人なので、ある程度要求されるものが決まっているんです。そこを繊細に音にしていきたいと思います」と意気込みを述べた。宮野は「なんと私、40代の役をいただきました」と切り出し、「実年齢より上の役をやるのはまれなことなので、一生懸命やりたいです。アーティガンはテンションが高い、“パリピなおじさん”みたいな感じのキャラクターなんですが、監督から『世界観を守ってくださいね』って釘を刺されたので、どうしようかなって最初は思いました(笑)」と振り返った。

そして本作は劇伴をカナダ人アーティスト・Mockyが担当するほか、劇中歌や主題歌に国内外のミュージシャンが参加する。渡辺は「自分も世界中の音楽を聴いているので、世界のどこに持っていっても通じる音楽にしたいというのがありました。歌詞もすべて英語の曲になっています」と説明。またキャロルはビヨンセやアデル、アレサ・フランクリン、チューズデイはシンディ・ローパーやエド・シーランが好きという設定があるが、島袋も市ノ瀬も「キャラに寄り添いたい」という気持ちからそれぞれのアーティストを聴くようになったという。さらに本作ではキャロル、チューズデイの歌唱をオーディションで選ばれたミュージシャンが担当。キャロルの歌唱を担当するナイ・ブリックスは「アニメとシンクロするように歌唱するのはとてもエキサイティングな体験で、楽しみながらできました」とコメントし、チューズデイの歌唱を担当するセレイナ・アンは「2人がシンガーソングライターとして花開いていく様子に、自分もシンガーソングライターとして共感できて、観る側としてもすごく楽しみにしています」と笑顔で語った。2人はNulbarichが手がけたオープニングテーマ「Kiss Me」を生披露。時折目を合わせながら、美しい歌声を響かせた。

最後に市ノ瀬は「1話1話にキャラの個性や世界観、歌の素晴らしさが濃く詰まっています。私も一言一言に命を入れるつもりでがんばっていくので、よろしくお願いいたします」と呼びかけ、島袋は「10代の女の子2人が夢に向かって突き進む姿を見て、懐かしい感情に出会える作品だと思っています」とコメント。そして渡辺が「キャロルとチューズデイが世の中に旋風を巻き起こしていくストーリーなので、この作品自体が旋風を巻き起こしていけたらいいなと思っています。滅多にこういうこと言いませんが、自信作なので」と締めくくると、登壇者一同からも「おおー!」という声が起き、宮野はガッツポーズをしてみせた。「キャロル&チューズデイ」は4月10日よりフジテレビ「+Ultra」にて放送予定。Netflixで全世界独占配信も行われる。

※記事初出時、キャラクター名に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。

TVアニメ「キャロル&チューズデイ」

2019年4月10日よりフジテレビ「+Ultra」ほかにて放送
NETFLIXにて全世界独占配信

スタッフ

総監督:渡辺信一郎
監督:堀元宣
キャラクター原案:窪之内英策
キャラクターデザイン:斎藤恒徳
音楽:Mocky
音楽制作:フライングドッグ
アニメーション制作:ボンズ

キャスト

キャロル:島袋美由利
チューズデイ:市ノ瀬加那
ガス:大塚明夫
ロディ:入野自由
アンジェラ:上坂すみれ
タオ:神谷浩史
アーティガン:宮野真守

(c)ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

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