壮絶な母子の関係描く「母さんがどんなに僕を嫌いでも」、太賀と吉田羊で映画化

歌川たいじ「母さんがどんなに僕を嫌いでも」の実写映画化が決定した。

「母さんがどんなに僕を嫌いでも」は歌川が実際に経験した虐待などの母子間の問題を乗り越え、母の愛を取り戻していく様子を描くコミックエッセイ。映画では社会人として働く“タイジ”が、友人との出会いをきっかけに自身の壮絶な過去を振り返りながら、何年ものあいだ関係を断っていた母と向き合うことになる。

タイジ役は「南瓜とマヨネーズ」でせいいち役を演じた太賀、母親の光子役は吉田羊が担当。またタイジの友人役であるキミツ役に森崎ウィン、大将役に白石隼也、カナ役に秋月三佳がキャスティングされた。このほか幼少期のタイジ役を小山春朋、父親役を斉藤陽一郎、タイジの人生に転機をもたらすことになる婆ちゃん役を木野花が演じ、監督を「すーちゃん まいちゃん さわ子さん」の御法川修が務める。

歌川は「他人におおっぴらに話せなかった過去。それを思いきって本にしてみたところ、『この本に救われました』と声を寄せてくださる方が大勢いらっしゃいました」と作品を発表した当時を振り返りながら、「試写を拝見して、自分の過去が、大勢の人の力で翼を広げ、映画になって自分のもとから飛び立ったのだと感じました。『飛び立ったのならば、できるだけ遠くまで飛んでいってほしい。そして、届くべきところにちゃんと届いてほしい』そんな気持ちで、いまはいっぱいです」と語った。映画は2018年秋に全国ロードショー。なお単行本に加筆を加えた新装版も初夏に刊行される予定だ。