大友克洋が紫綬褒章を受章「もうそんな歳になったか」

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大友克洋が2013年秋の紫綬褒章を受章した。去る10月31日、都内にて記者会見が行われた。

紫綬褒章を受章した大友克洋。

紫綬褒章を受章した大友克洋。

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紫綬褒章は学術・芸術・技術開発などの分野で功労があった者に授与される褒章。受章の理由は「マンガ家、アニメーション映画監督として長年にわたり、圧倒的な画力と構図、物語の構築力、鋭い映像感覚をもとに、優れた作品を数多く発表し、国際的な注目を集めるなど、わが国芸術文化の発展に大きく貢献したこと」と発表された。

アニメーション分野での受章は、1998年の高畑勲監督以来。過去にマンガ家では、赤塚不二夫、西岸良平、ちばてつや、松本零士、水木しげる、長谷川町子、萩尾望都らが受章してきた。大友は受章の一報を聞いたときのことを振り返り、「自分がそういう対象になっているというのは知らなかったのでびっくりしました。もうそんな歳になったか、と」と驚きをあらわにした。

大友は2012年に震災復興をかねて大規模な原画展を開催。チャリティ企画として行ったことについて「僕らの目が届くところにお金を回したかった。お客さんにもそれなりに来ていただいて」と原画展の成功を喜ぶと同時に、「あんなに税金がかかると思わなかった。僕らは一銭ももらってないのに(笑)」とこぼし記者たちの笑いを誘った。

またライフスタイルについて聞かれると、「9時か10時くらいに起きて、天気がよければ散歩したり自転車乗ったり。午前中、11時くらいから夜の9時か10時くらいまで仕事して、気分がいいときは酒飲みに行って寝ます」と1日の平均的なスケジュールを明かす。「たまに古い作品を酒飲みながら見ると面白い。この前久々に『AKIRA』を見て『へえ、頑張ってんな』と思った」とおどけた口調で語った。

大友は1973年にマンガ家デビュー。1983年に「童夢」や「AKIRA」を発表し、1988年には劇場版「AKIRA」のアニメーション監督を自ら務めた。また1995年には「MEMORIES」、2004年には「スチームボーイ」を制作。2005年にフランス政府から芸術文化勲章シュバリエを授与された。最新監督作「火要鎮」はフランス・アヌシー国際アニメーション映画祭で正式上映され、第16回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞、第67回毎日映画コンクール大藤信郎賞を受賞した。

なお「火要鎮」を含むオムニバス映画「SHORT PEACE」のBlu-ray&DVDは、2014年1月16日に発売される。「SHORT PEACE」の1編「武器よさらば」は大友による初期の短編マンガが原作。「武器よさらば」を含む短編集「彼女の想いで…」はすでに絶版となっているが、12月25日にバンダイビジュアルより新たに発売される予定だ。

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