全10公演におよぶツアーの開幕戦として行われた本日のコンサート。「6.17 NHKホール大会」と銘打たれたこの日の模様は、スカチャン3D、BSスカパー!、スカチャン、スカチャンHDで舞台裏の様子まで含め生中継されたほか、全国の映画館でもパブリックビューイングが実施され、大勢のファンがリアルタイムで会場の熱気を楽しんだ。
恒例のオープニングテーマ「overture」のあとステージの幕が開くと、ももクロの5人はそれぞれ鉄格子を思わせる扉から飛び出し、まずは「猛烈宇宙交響曲・第七楽章『無限の愛』」を披露。続く新曲「PUSH」では、リリース前にもかかわらずファンの一糸乱れぬコールが鳴り響く。さらに5人がアップテンポな「ピンキージョーンズ」を畳みかけると、ライブは冒頭から異常な盛り上がりを見せた。
序盤のMCでは、玉井詩織が「いいかお前らー! 夏はスタミナをつけて乗り切るんだぞー! 私たちはお前らのスタミナ定食だー!!」と、もはや恒例となった煽り文句を叫ぶ。おなじみ自己紹介のコーナーでは、6月4日に誕生日を迎えた玉井が17歳、6月11日生まれの佐々木彩夏が16歳と、それぞれ1つ上の年齢に変えて挨拶。リーダー百田夏菜子は「ついにNHKホールで、ホールコンサートができましたー!」とよろこびの声を上げた。結成当初、NHKホールのすぐ近くにある代々木公園で、自ら宣伝チラシを配り、フリーライブを行ってきた彼女たちにとって、このステージで単独コンサートを開くのは当時からの憧れ。また、NHKホールは彼女たちが常々目標として挙げる「NHK紅白歌合戦」の舞台でもある。佐々木は「またここに帰ってくるぞという気持ちをぶつけるように、みんなで盛り上がってまいりましょう!」とファンに呼びかけた。
コンサート中盤には、高城れに&有安杏果による「事務所に推され隊」の「事務所にもっと推され隊」や、佐々木の「だって あーりんなんだもーん☆」、玉井の「涙目のアリス」、百田の「渚のラララ」と、最新のユニット&ソロコーナーも。ここではメンバーが2階席、3階席など会場のあちこちを縦横無尽に駆け回り、会場のファンを驚かせた。高城の「どこでもね、立てばステージになるんですよ!」というしびれるセリフに客席は拍手喝采。今回のツアーは、マネージャーのアイデアにより「会場全体がステージ」というコンセプトで全国を回るとのことなので、各地のファンは楽しみにしておこう。
衣装をチェンジして挑んだ後半戦には、1階後列のPA卓前に設置された狭いステージを使った「Chai Maxx」や、百田のえびぞりジャンプが炸裂する代表曲「行くぜっ!怪盗少女」、ステージを日本に見立てて47都道府県を1周する「ももクロのニッポン万歳!」といったキラーチューンが連発。本編ラストは感動を誘う「オレンジノート」「コノウタ」の2連発でしめくくられた。
アンコールのステージでは、6月27日発売のニューシングル「Z女戦争」を披露。さらに「ココ☆ナツ」「Z伝説 ~終わりなき革命~」「走れ!」と大盛り上がりのナンバーを3連発で投下し、約2時間半におよんだコンサートは大団円を迎えた。全力のパフォーマンスで完走した5人は「バカになるって楽しいですねー!」と満面の笑顔。リーダー百田は映像で楽しんでいる各地のファンに向け「まだまだバカになりきれていない全国のモノノフたちを、私たちがバカにしていきたいと思います! 皆さんまだまだ一緒にバカになりましょう!」と、8月5日の埼玉・西武ドーム公演まで続くツアーへの意気込みを語った。
また、ライブパフォーマンス終了後には、今回のツアーの新たな試みとして、ヒーローインタビューならぬ「ヒロインインタビュー」が実施された。本日のヒロインは、ソロ曲で3階から1階までくまなく回り、全力疾走で場内を駆け抜けた百田夏菜子。最終公演の西武ドームを意識したこの演出、今後はどのメンバーがヒロインに選出されるのか。メンバー5人の各地での奮闘ぶりをお楽しみに。
コンサートは終了となったが、観客席からはアンコールの声が鳴り止まない。ファンの熱意に押され、実況席に座っていた山里亮太(南海キャンディーズ)とマネージャー川上アキラも思わず「アンコール!」と拳を突き上げる。5人はこれを受けて三たびステージに登場したものの、曲の用意はできていない。そこで高城は「じゃあ、アカペラで歌いますか」と提案。佐々木は自身のソロ「あーりんは反抗期!」を候補に挙げるも、ほかのメンバーからはブーイングが。しかし客席からは「さーさき! オイ!」とコールがかかり、結局冒頭の部分のみをアカペラで披露。選曲に悩んだ5人だったが、高城が口ずさみ始めたイントロに合わせて「スターダストセレナーデ」の1コーラスをみんなで歌い上げた。意外な楽しさに、有安が思わず「アカペラライブやりたいんだけど!」と提案すると、「アンコールでアカペラを1曲歌うアイドル(百田)」「どうですかー?(玉井)」「いいじゃんいいじゃーん!(高城)」「ライブなんてなんでもアリだぜー!(百田)」と佐々木を除くほかのメンバーも乗り気に。進化を続けるももクロがこのツアーでどのような成長ぶりを見せてくれるのか興味深いところだ。
終演直後に行われた記者会見では、「後にも先にもないホールの使い方ができました(玉井)」「いいスタートが切れました(高城)」など、メンバーそれぞれ大満足の表情でステージを振り返った。また、これから各会場に集うファンに向けてのメッセージを求められると、佐々木は「私は元々バカになれるタイプではなかったんですけど、そういう人が全国にはまだたくさんいるはずで。もう私は“バカになれる人”に進化したので、まだバカになれていないみんなをこっちに引き寄せられるようなツアーにしたいと思います」とコメント。有安は「今回はホールツアーということで、私たちを初めて観る人も多いと思いますが、特に(コンサートに必須の)持ち物はないです。笑顔と声援があれば大丈夫なので」と新規ファンへ向けアドバイスした。
また9月5日には、今年の春に行われた横浜アリーナ公演「ももクロ春の一大事2012 横浜アリーナまさかの2DAYS」の模様を収めたBlu-ray / DVDの発売が決定。Blu-rayは2枚組、DVDは4枚組で、2日間にわたるライブの模様が余すところなく収録される。
ももいろクローバーZ「ももクロ夏のバカ騒ぎ Summer Dive 2012 Tour -開幕戦- 6.17 NHKホール大会」セットリスト
01. overture~猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」
02. PUSH
03. ピンキージョーンズ
04. CONTRADICTION
05. DNA狂詩曲
06. BIONIC CHERRY
07. LOST CHILD
08. みてみて☆こっちっち
09. ワニとシャンプー
10. 事務所にもっと推され隊 / 事務所に推され隊(有安杏果&高城れに)
11. だって あーりんなんだもーん☆ / 佐々木彩夏
12. 涙目のアリス / 玉井詩織
13. 渚のラララ / 百田夏菜子
14. Chai Maxx
15. 行くぜっ!怪盗少女
16. ももクロのニッポン万歳!
17. オレンジノート
18. コノウタ
<アンコール>
19. Z女戦争
20. ココ☆ナツ
21. Z伝説 ~終わりなき革命~
22. 走れ!
<Wアンコール>
23. スターダストセレナーデ(アカペラ)
ももいろクローバーZ「ももクロ夏のバカ騒ぎ Summer Dive 2012 Tour」今後のスケジュール
2012年6月23日(土)宮城県 Zepp Sendai
2012年6月24日(日)青森県 リンクステーションホール青森(青森市文化会館)
2012年6月29日(金)広島県 広島ALSOKホール
2012年6月30日(土)鳥取県 米子コンベンションセンター
2012年7月14日(土)兵庫県 神戸ワールド記念ホール
2012年7月16日(月・祝)愛知県 名古屋国際会議場センチュリーホール
2012年7月20日(金)福岡県 福岡サンパレス
2012年7月22日(日)静岡県 アクトシティ浜松 大ホール
2012年8月5日(日)埼玉県 西武ドーム「ももいろクローバーZ ももクロ夏のバカ騒ぎSummer Dive 2012 Tour -最終戦-」
※記事初出時、写真キャプションに誤りがありました。訂正してお詫びいたします。
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- 週末ヒロイン ももいろクローバーZ オフィシャルサイト
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ゼノン @xenon8739
@23_kokoro_note 1年後のサマーダイブ2012 NHKホールでは予定外(川上さんは想定してたかもしれないが)のダブルアンコールに、
れにちゃん発案のアカペラのスターダストセレナーデで対応しました
https://t.co/WCmIWugJ9f