「愛があふれてしょうがねえ!」SCOOBIE DOが野音をダンスホールに

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SCOOBIE DOのバンド結成20周年を祝したワンマンライブ「ダンスホール野音」が、10月4日に東京・日比谷野外大音楽堂にて開催された。

SCOOBIE DO「ダンスホール野音」の様子。(撮影:柴田恵理)

SCOOBIE DO「ダンスホール野音」の様子。(撮影:柴田恵理)

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SCOOBIE DOが日比谷野外大音楽堂でワンマンライブを行うのは、2006年の「Royal Funk-a-lismo!」以来およそ9年4カ月ぶり。彼らは昨年末に2度目の野音ワンマン開催決定を発表し、1年近くをかけてこの20周年のステージを盛り上げてきた。チケットは完売となり、場内は満員。「PLUS BABYチケット」「PLUS CHILDチケット」といったスペシャルなチケットも用意されていたため、親子で楽しむプラスワンモー(ファンの総称)の姿も多く見られた。

SCOOBIE DO「ダンスホール野音」の様子。(撮影:柴田恵理)

SCOOBIE DO「ダンスホール野音」の様子。(撮影:柴田恵理)[拡大]

ライブはまだ明るい16:00に開幕。開放的な野音の空間に爆音で流れるArt Blakey & The Jazz Messengersのナンバー「A Chant For Bu」に乗せ、臙脂色のスーツを着たマツキタイジロウ(G)、ナガイケジョー(B)、オカモト“MOBY”タクヤ(Dr)、続いて白スーツ姿のコヤマシュウ(Vo)がステージに姿を表す。4人は歓声に包まれる中、「バンドワゴン・ア・ゴーゴー」でライブをスタートさせた。「ステージに立っているのが俺たちFUNKY 4、SCOOBIE DOなら、目の前にいる君はプラスワンモーということでよろしかったでしょうか! 今日は20周年のお祝いにかこつけてバカ騒ぎしたいというプラスワンモーでよろしかったでしょうか!」とコヤマが煽ると、プラスワンモーは大声援で応える。「どでかいパーティ始めるぞ日比谷!」というコヤマのシャウトに続いて披露された「PLUS ONE MORE」では「FUNKY4!」「PLUS ONE MORE!」のコール&レスポンスが鳴り響いた。

コヤマは満員の客席を見回しながら「最高だよ。最高だよ。最高の景色見えてるよ。何度も言わせてくれ最高だエブリバディ!」と満面の笑みを浮かべる。そして「ここに来る君の年齢、性別、ファン歴、そんなもんは一切問わない。ソウルがあればいいんだよ。FUNKY4とやり合いたいというソウルがあれば何も問題ない。熱い熱いソウルありますよねエブリバディ? 『ダンスホール野音』は俺とお前のソウルで回ってるんだぜ!」の言葉で場内をひとつにすると、「What's Goin' On」「Beautiful Days」「アフィルグ」「OH YEAH!」とグルーヴィなナンバーを畳み掛けていく。ライブが進むにつれ陽は少しずつ落ち、コヤマは「いい風が吹いてきたんでメロウな曲を。俺たちのメロウナンバーはファンキーメロウですから。喜びも悲しみも歌にして、刻め16ビート」と「ゆうべあのこが」を熱唱した。

夕暮れの中、9年前の野音のステージをしみじみ振り返ったFUNKY4は、前回の野音直後に4人だけで立ち上げた自主レーベル「CHAMP RECORDS」で最初に発表したミニアルバム「トラウマティック・ガール」から「ROPPONGI」を演奏。続く「きまぐれ天使」をしっとり聴かせたあとは、「そろそろペース上げていこうか」と「Steppin' Loud」「MIGHTY SWING」で再び一気に火をつけた。コヤマは改めて会場を埋め尽くした観客に感謝の言葉を伝え、とつとつと語り始める。「2006年にメジャーレーベルと事務所の契約が切れてどうしようかってときに、バンドを辞めようという選択肢は4人ともなかった。だけど俺たちだけが鳴らしてても、それじゃロックンロールにはなんねえんだな。そのことを9年の間に知りました。2011年に大きな地震があったじゃん? あんとき音楽を鳴らすのは不謹慎だという風潮もあって、俺も一瞬そうかなと思ったんだけど、全国各地を回ってみたら待ってくれてる奴がいたわ。そのあとライブハウスもようやく動き始めた頃に東北にも行ってみたけど、みんな待っててくれたわ。ありがとうって言ってくれる奴もいた。ありがとうって言いてえのはこっちのほうだよ。ロックンロールは俺たちだけじゃ鳴らせねえんだ。君だけでも鳴らせねえ。2つの間に生まれんじゃねえか。俺たちの音楽が君のソウルに届く。そうやって俺たち生きてられるんだわ。俺たちは20年やってきましたけど、あと20年? あと40年? あと80年? あと100年? あと500年? あと1000年? あと1万年? ケチくさいことは言わないわ。俺たちはずっとやるわ。だからロックンロールやりたくなったら俺たちの目の前に現れてくれよ。遠くにいるときは俺たちの音楽を爆音で鳴らしてくれ。俺たちはいつでも君の味方だからな。ずっとずっとやろうなエブリバディ!」というコヤマの熱い言葉に、プラスワンモーからは大きな拍手と歓声が送られた。

SCOOBIE DO「ダンスホール野音」の様子。(撮影:柴田恵理)

SCOOBIE DO「ダンスホール野音」の様子。(撮影:柴田恵理)[拡大]

そして4人は9年前に同じステージで歌った「月光」を届け、さらに「最終列車」「イキガイ」と続ける。この頃には辺りもすっかり暗くなり、コヤマが「ダンスホール野音はこれからが真骨頂」と宣言すると、「真夜中のダンスホール」ではステージ上方のミラーボールに強烈なライトが当たり、場内にギラギラとした光が放たれた。ここで4人は新曲「Live Champ」を初披露。そして「トラウマティック・ガール」「Disco Ride」「ロックンロールは未定」「Back On」と勢いのある楽曲を連発し、「この日比谷で歌うために作った2015年の大ヒットナンバー」と、20周年記念ベストアルバム「4×20 ~ 20 YEARS ALL TIME BEST」に収録された新曲「新しい夜明け」でライブ本編を締めくくった。

SCOOBIE DO「ダンスホール野音」の様子。(撮影:柴田恵理)

SCOOBIE DO「ダンスホール野音」の様子。(撮影:柴田恵理)[拡大]

盛大なアンコールを受け再び登場したFUNKY4は、ここで2016年に向けての最新情報を次々と報告。この野音公演を収めたDVDと通算12枚目のニューアルバムが来年1月にリリースされること、その後スタートするツアーの開催が決定したことなどを発表したのち、アンコール1曲目「つづきのメロディー」を披露した。2曲目の「やっぱ音楽は素晴らしい」は、RHYMESTERによるラップパートをマツキ、ナガイケ、MOBYが担当する“FUNKY4”バージョンに。渦を巻くような客席の盛り上がりぶりに感極まったコヤマは「愛があふれてしょうがねえ! プラスワンモーに対する愛があふれてしょうがねえからラブソングやってもいいですか。くだらない気持ちになっちまうこともあるだろう。どうしようもねえ気持ちになっちまうこともあるだろう。いいよエブリバディ、俺たちが一緒にバカヤローって叫んでやるからよ。俺たちとお前が鳴らすロックンロールはよ、アイラブユーとバカヤローを同時に鳴らす、そういうロックンロールだろ! アイラブユーを言うときは気取ってちゃいけねえんだ。バカヤローを言うときはひるんでちゃいけねえんだ。ロックンロールをやるときは勇気を持ってバカになれー!!」と叫び、「Little Sweet Lover」を熱唱。そして最後は1999年発表のデビュー曲「夕焼けのメロディー」で約3時間に及んだステージの幕を下ろした。

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SCOOBIE DO「ダンスホール野音」
2015年10月4日 日比谷野外大音楽堂 セットリスト

01. バンドワゴン・ア・ゴーゴー
02. 結晶
03. Get Up
04. パレード
05. PLUS ONE MORE
06. What's Goin' On
07. Beautiful Days
08. アフィルグ
09. OH YEAH!
10. ゆうべあのこが
11. ミラクルズ
12. ラストナンバー
13. 茜色が燃えるとき
14. ROPPONGI
15. きまぐれ天使
16. Steppin' Loud
17. MIGHTY SWING
18. 月光
19. 最終列車
20. イキガイ
21. 真夜中のダンスホール
22. Live Champ
23. トラウマティック・ガール
24. Disco Ride
25. ロックンロールは未定
26. Back On
27. 新しい夜明け
<アンコール>
28. つづきのメロディー
29. やっぱ音楽は素晴らしい
30. Little Sweet Lover
31. 夕焼けのメロディー

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