THE ORAL CIGARETTES、ファンに支えられ完走したDiverCity公演

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THE ORAL CIGARETTESの全国ワンマンツアー「~唇ワンマンJAPAN TOUR 2015 ~おまたせBKW!! 9ヵ所行脚でエリア拡大、改めまして『ジ』オーラルシガレッツです!の巻~」が7月17日の大阪・なんばHatchにて最終公演を迎えた。この記事では7月14日に東京・Zepp DiverCity TOKYOで行われたツアーのセミファイナル公演の模様をレポートする。

THE ORAL CIGARETTES「~唇ワンマンJAPAN TOUR 2015 ~おまたせBKW!! 9ヵ所行脚でエリア拡大、改めまして『ジ』オーラルシガレッツです!の巻~」東京・Zepp DiverCity TOKYO公演の様子。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle Photography])

THE ORAL CIGARETTES「~唇ワンマンJAPAN TOUR 2015 ~おまたせBKW!! 9ヵ所行脚でエリア拡大、改めまして『ジ』オーラルシガレッツです!の巻~」東京・Zepp DiverCity TOKYO公演の様子。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle Photography])

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鈴木重伸(G)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle Photography])

鈴木重伸(G)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle Photography])[拡大]

バンドにとって過去最大規模のキャパシティを誇る会場での単独ライブとなったこの日。堂々とした足取りでステージに現れたバンドは、山中拓也(Vo, G)の「ツアー8カ所目、Zepp DiverCity TOKYO始めたいと思います。かかってこいよ!」という一言から「GET BACK」を豪快に奏でる。オーディエンスは一斉に拳を突き上げながらフロアを揺らし、早くもテンションはピークへ。2曲目の「モンスターエフェクト」に突入したあとも、山中はまくしたてるように歌い上げ、あきらかにあきら(B, Cho)はいつものように足を高く上げ、縦横無尽にステージを動き回り豪快なプレイで観客の視線を奪っていく。そして「N.I.R.A」では山中の怒気をはらんだ声がファンクテイストのバンドサウンドとともに響き、会場に熱狂の渦を作り出した。

あきらかにあきら(B, Cho)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle Photography])

あきらかにあきら(B, Cho)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle Photography])[拡大]

しかし会場の熱気が高まり、時間が経過していく中で、山中の声は徐々に枯れていく事態に。そんな状況にもかかわらず彼は歌うことをやめず、「全力でやっていくよ。全力で」と自らに言い聞かせるようにパフォーマンスを継続する。それを支えるようにバンドも力のこもった演奏を披露するが、6曲目の「自動販売機の男」で山中の声はほとんど出ない状態に。彼はステージの中央で崩れ落ち、なんとかギターをかき鳴らし曲を最後まで弾ききるも、そのままステージから退場してしまう。異常事態を察したオーディエンスが心配そうな顔でステージを見つめる中、あきらかにあきら、鈴木重伸(G)、中西雅哉(Dr)は場をつなげるようにトークを開始した。単独ツアーを振り返りながら、山中の喉が万全の調子ではないこと、ツアーの1公演1公演をなんとかやりきったものの、この東京公演で調子が崩れてしまったことを説明する。そしてファンを安心させるようにモノマネや和やかなトークを繰り広げ、山中の復活を待った。

中西雅哉(Dr)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle Photography])

中西雅哉(Dr)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle Photography])[拡大]

約30分が経過した頃、メンバーに連れられて山中がステージへ。「なんとしてもこのステージに立ちたかったんです」とZepp DiverCity TOKYO公演を心待ちにしていたことを涙声で語り、「やれるだけ俺にやらせてください。聴きづらい歌かもしれんけど、一生懸命歌うから……。キラーチューン祭りやります!」と宣言すると「大魔王参上」を皮切りに、新曲「カンタンナコト」や「STARGET」などハイボルテージのロックチューンを次々とフロアに叩き込む。

山中の声は時折枯れていたが、それを支えるようにオーディエンスがシンガロングする。それを受けて山中は「ホンマにありがとう」と述べ、マイクをフロアに向けて観客と一緒に熱唱。あきらかにあきら、鈴木、中西も気迫のこもったプレイで、山中の歌を支えていく。「起死回生STORY」を歌い終えたあと、山中はマイクを片手でつかんだままうなだれ、もう片方の腕で涙を拭う。そして「歌えなくてももう1曲やっていいですか。本当はしっかり歌わないといけない曲です」と、声を震わせながら「エイミー」を歌い上げる。彼の声に寄り添うようにメンバーも歌声を重ねていった。

THE ORAL CIGARETTES「~唇ワンマンJAPAN TOUR 2015 ~おまたせBKW!! 9ヵ所行脚でエリア拡大、改めまして『ジ』オーラルシガレッツです!の巻~」東京・Zepp DiverCity TOKYO公演の様子。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle Photography])

THE ORAL CIGARETTES「~唇ワンマンJAPAN TOUR 2015 ~おまたせBKW!! 9ヵ所行脚でエリア拡大、改めまして『ジ』オーラルシガレッツです!の巻~」東京・Zepp DiverCity TOKYO公演の様子。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle Photography])[拡大]

「本当にありがとう。本当にごめん」という山中の言葉をもってライブ本編は終了。ドラムセットの前に崩れ落ちた彼を中西が立ち上がらせ、あきらかにあきらが涙ながらにメンバー紹介をする。そして4人はオーディエンスの拍手に見送られながらステージをあとにした。しかし観客の拍手は鳴り止まず、メンバーは再びステージへ。山中は言葉を絞り出すようにしながら集まった観客に改めて感謝を伝え、「リベンジさせてもらってもいいですか? もしかしたら時間がかかるかもしれないです」と語る。さらに「(今日は)失ったものも多いけれど、得たもののほうが多かった。全部みんなのおかげです」と口にし、ツアーで出会ったオーディエンスとのエピソードを語りながら「オーラルは素晴らしいお客さんがついてるなって思います」「今日はオーラルがオーラルだけのフロアが作れたんだなって。今日1日感動しました。次、ここに戻ってくるときは全力で歌うから。また会いましょう」とリベンジを力強く誓った。山中の喉のコンディションは万全ではなく、ライブ時間も短いものだったが、オーディエンスは4人の全身全霊のパフォーマンスに拍手を送り、客電がついたあとも「ありがとう!」という感謝の言葉をステージに向かって叫んでいた。

なおツアーファイナルとなった7月17日の大阪・なんばHatch公演で山中の喉は復活。バンドはアンコールを含め全20曲を届け、9都市を巡るツアーを完走した。

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THE ORAL CIGARETTES「~唇ワンマンJAPAN TOUR 2015 ~おまたせBKW!! 9ヵ所行脚でエリア拡大、改めまして『ジ』オーラルシガレッツです!の巻~」
2015年7月14日 Zepp DiverCity TOKYO セットリスト

01. GET BACK
02. モンスターエフェクト
03. ハロウィンの余韻
04. N.I.R.A
05. リメイクセンス
06. 自動販売機の男
07. 大魔王参上
08. mist...
09. カンタンナコト
10. STARGET
11. Mr.ファントム
12. 起死回生STORY
13. エイミー

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読者の反応

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Natsumi Takagi 高木 夏美 @natsu_mix

@kamiinho_11 裏山。2015年に行ったんだけどTakuyaの喉の調子が悪くて途中で終わるという不完全燃焼だったw 今はチケットも取りにくいのかしら……。 これに行ってた→ https://t.co/Gia8BcSiut

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