WHITE ASH 福島への思い伝えた白熱ワンマン

WHITE ASHが昨日11月3日に東京・渋谷CLUB QUATTROにてチャリティワンマンライブ「WHITE ASH One Man Live "Cycle"」を開催した。

この公演は福島出身の山さん（G）の「震災後の地元・福島のことをもっと知ってもらいたい」という思いから実施されたもの。11月1日には福島・clubSONICiwakiでも行われ、4人はライブタイトル「Cycle」に込めた「発信して、感じ取って、行動して、というサイクルが続くように」という思いを胸に、両日で熱いライブを繰り広げた。

東京公演でWHITE ASHは1曲目「Casablanca」から持ち前の爆発力を発揮。山さんがギターを高く掲げて観客を煽り、彩（B）は長い髪を振り乱しながら剛（Dr）とともにパワフルにボトムを支える。のび太（Vo, G）がテンション高く挨拶したところで「Number Ninety Nine」へとなだれ込み、会場の熱気を急上昇させていく。バンドはエッジの効いたダークなリフとアッパーなメロディがうねりように重なる「Thunderous」を届けたあと、アグレッシブな姿勢を保ったまま「Kiddie」へとつなげてフロアを踊らせた。

MCでのび太が「なんだかんだいって、ワンマンが一番楽しいですね」「僕らのワンマンの醍醐味はここからです！」と語ってから、サイケデリックなミドルチューン「Zodiac Syndrome」や、心地よいグルーヴで観客を揺らした「Giant Skips」を投下。さらに「いいことも悪いこともあるけど、人生1回しかないから楽しめたらなって思って作った曲を皆さんにお届けします」というのび太の言葉に続けて、穏やかな雰囲気のミディアムチューン「After All, Life Is Picnic」を披露するなど激しさだけにとどまらない多彩な楽曲で会場を盛り上げる。その後バンドは12月10日にPV集「The Best Nightmare For Xmas」をリリースすることを発表し、PV集に収められるヘビーなギターリフを軸にしつつも鈴の音をフィーチャーした骨太なクリスマスソング「Xmas Party Rock Anthem」をプレゼントした。

ライブの終盤、呼吸を整えてからのび太が「ここからラストスパートかけていくぞ！」と宣言。その後「Crowds」「Jails」「Pretty Killer Tune」というハイテンションなナンバーが次々に繰り出されると、場内はお祭り騒ぎの盛り上がりに。そしてのび太が「ここにいる皆さんと、すべての方々に明るい希望があることを願って、この曲を贈ります」と語ったのち、「Hopes Bright」でライブ本編は締めくくられた。

アンコールを受けて再びステージにメンバーが登場。今回のチャリティライブに込めた思いが山さんから語られた。ここでは山さんが福島にある実家が保育園を営んでいることや、子供が好きで小学校の先生になるために上京したことなどを振り返る。さらに震災後の福島で子供が室内で遊べる環境を作りたいという思いからこのライブの収益金の一部を「一般社団法人 F-WORLD CHANNNEL SQUARE 福島インドアパークプロジェクト」に寄付することを改めて説明した。のび太は「今回のような行動は続けてこそ意味が出てくると思う。またこのイベントをやるときにも、みんなに会えたらいいなと思います」と今後もチャリティライブを行うことを宣言した。

そしてアンコールはバンドが本編で披露した新曲とは別のクリスマスソング「Xmas Present For My Sweetheart」、会場に一体感を生み出したハートフルなナンバー「(Y)our Song」、アクセル全開のキラーチューン「Stranger」を連発してフィニッシュ。メンバーそれぞれの思いが込められたチャリティライブは、熱狂のままに幕引きとなった。