悪魔表象の変遷~「チェンソーマン」のユニークな悪魔表現
全国で公開中の劇場版「チェンソーマン レゼ篇」。本作には、チェンソーマンに変身する主人公デンジを筆頭に、数々の悪魔が登場する。それらは人間の恐怖心や概念から生まれる怪物とされており、“銃”や“戦争”などその名が恐れられているほど強い力を持つ、という設定だ。「悪魔が憐れむ歌」と題した映画評論集の著者にして、サタニスト(悪魔主義者)を公言する高橋ヨシキによると、「チェンソーマン」で描かれる悪魔像は非常にユニークなものであるという。映画やマンガのみならず、絵画、聖書、グリモワール(魔術書)まで、人類が古来から描いてきた悪魔を振り返りながら、その特異性について解説してもらった。