「かの鳥」蒼井優が官能的な役に挑んだ思い語る「人間くさくて面白い」

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本日11月10日、「彼女がその名を知らない鳥たち」の大ヒット御礼トークショーが東京・新宿バルト9にて行われ、キャストの蒼井優、監督の白石和彌が出席した。

左から白石和彌、蒼井優。

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蒼井優

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本作で映画上映後に行われるトークショーはこれが初めてということで、蒼井は「ネタバレを気にせずお話しできるのでうれしいです」と笑顔で挨拶。司会者の「十和子と陣治が暮らす部屋の散らかり具合がリアルすぎて衝撃だった」という感想を受けて白石は、「デビュー作からお願いしている今村(力)先生という美術の巨匠の方にやっていただいた。尋常じゃない飾りを毎回してくれるんですが、その真骨頂が出ましたね」と満足げな様子を見せる。蒼井は「本棚を見るとその人がわかったりするじゃないですか」と前置きし、「十和子はフェミニンなファンシー系タイトルのかわいい小説を読むことがわかって、本棚見てるだけで疲れてきて(笑)」と述懐。「陣治に向けた態度と十和子の世界観にはギャップがあることがわかって、今村さんすごいなと思いました」と細部へのこだわりを称賛する。

左から白石和彌、蒼井優。

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続いて「劇中のクズな登場人物たちが周りにいたらどうしますか」と司会者に尋ねられた白石は「自分は、話を聞いてあげるスタンスは常に持ってるつもり。でもアドバイスはしても直せる人たちではないからあきらめちゃう」と回答。蒼井は「言っても聞かないだろうし、ほどよい距離の知り合いくらいになっていってしまう気がする」と述べ、「陣治とは友達になれる気がするけど、彼は十和子しか見ていないので向こうが私に心を開かないと思います」と考察した。

蒼井優

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客席からのQ&Aコーナーで、官能的な役に挑んだ気持ちを尋ねられた蒼井は「30代近くなってから官能的なシーンをやらせていただくことも増えてきた。昔の役も多面的で面白かったなと思うけど、30歳を超えてからの役のほうが多面的なその面がぼこぼこな感じが人間くさくて面白い」と吐露した。そして白石の演出について「とても大胆で、賭けに打って出ることができるし、お客さんをすごく信じていらっしゃる。私たちも強い気持ちで挑むことができました」と感謝の気持ちを告げる。

左から白石和彌、蒼井優。

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最後に蒼井は「この作品のように監督の脳内に入ったような気になれるものが映画だと思ってます。こういう映画がまた作れるように、皆さんと一緒に日本映画を楽しんで守っていけたらなと思います」と述べて、イベントの幕を引いた。

「彼女がその名を知らない鳥たち」は全国で公開中。

※「彼女がその名を知らない鳥たち」はR15+指定作品

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