小栗旬が猟奇殺人鬼追う「ミュージアム」、監督の大友啓史「こだわりは特殊造形」

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巴亮介原作による実写映画「ミュージアム」の撮影が、神奈川県内の体育館で行われた。コミックナタリーではその撮影現場の様子をレポートする。

「ミュージアム」撮影現場の様子。左から大友啓史、小栗旬。

「ミュージアム」撮影現場の様子。左から大友啓史、小栗旬。

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「ミュージアム」撮影現場の様子。

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体育館に建てられた巨大なセットで撮影されたのは、連続猟奇殺人犯“カエル男”を追う沢村久志役の小栗旬が、拳銃片手に古い屋敷の地下に潜入するシーン。本作の監督で、「るろうに剣心」シリーズで知られる大友啓史が「こだわったのは特殊造形」と語る通り、薄暗いセットの中には石膏でできたリアルなマスク、体の一部が組み替えられた死体の写真などが並び不気味さが漂う。また現場では“母の痛みを知りましょうの刑”と原作おなじみの言葉が書かれたカードなども見ることができた。

「ミュージアム」撮影現場の様子。

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原作の魅力について大友は「カエル男の被害者たちは皆、僕たちの倫理観に照らし合わせると『それでいいの?』と思うようなやましさを抱えた人として描かれている。そんな彼ら1人ひとりに現代社会を皮肉りながら刑罰を与えていくところが面白い」とコメント。また巴が裁判員制度に着目した点を「社会的背景を作品のベースとして持ってきている」と述べ、「(ほかのマンガや映画などの)フィクションの影響を多分に受けながらも、現代の日本社会とシンクロしようとしているように見え、同時代性を強く感じた」と評していく。

「ミュージアム」撮影現場での大友啓史。

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「端に描かれている脇役の顔もすごく印象的」と巴の原作マンガへの言及を続ける大友。「マンガ作品を実写化するときは現場では原作を隣に置かないようにしてきました。2次元を3次元に置き換えるわけだから、寄せていく作業も大切だがどこかで離れていく作業も必要なので。でもこの作品ではいつも原作を手元において、脇役のオーディションなども原作と比較しながら細かく行った」と振り返る。

「ミュージアム」撮影現場の様子。

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8月6日に封切られる清水玲子原作の実写映画「秘密 THE TOP SECRET」でも監督を務める大友は「脳内の記憶を映像化する『秘密 THE TOP SECRET』はガジェットで勝負、『るろうに剣心』はアクションで勝負してきたんですが、『ミュージアム』は現代的な風俗描写を丁寧に活写して勝負しようと考えています」と明かす。

「ミュージアム」場面写真

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また「小栗君とならこのネタやりますという感じだった」と述べるほど、小栗とのタッグを熱望していた大友。現場で感じた小栗の印象を「いい意味で身体が勝っている人。頭でっかちに役作りをするのでなく、体で考えてくるというか、必要な情報を自分の体の奥底に落とし込んでアウトプットできる人」と語り、ますます惚れ込んでいる様子を見せた。

小栗のほか、尾野真千子、野村周平、松重豊らが出演する「ミュージアム」は2016年秋に全国ロードショー。

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(c)巴亮介/講談社 (c)2016映画「ミュージアム」製作委員会

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