長岡弘樹の小説をもとにした「教場」は、未来の警察官を育成する学校=教場を舞台に、冷酷無比な鬼教官・風間公親がさまざまな思いを抱える生徒たちと対峙する物語。初となる映画は2部作で、前編「教場 Reunion」がNetflixで配信中だ。白髪まじりの髪型で右目が義眼というビジュアルを持ち、適性がないと感じた者には容赦なく退校届を突き付ける風間を木村が演じた。
イベントが始まると、まず木村以外の登壇者がステージに。MCが「木村さんは?」と切り出すと、バルコニー席で本編を鑑賞していたことが明らかになる。観客が騒然となる中、木村は「どのように映画を感じているかをリアルで体感したくて……」とその理由を告白。改めて壇上に登場すると、「あるシーンが流れたとき、皆さんが直接この距離でスクリーンと向き合ってくれていることにグッときました。僕は先ほど半分以上、スクリーンではなく皆さんと向き合っていたんです。『何かを思ってくれている』ということが伝わり、感謝しかなかったですね」と頭を下げた。
MCいわく、「教場」は若手俳優にとって“登竜門”のような存在になっていたという。門田陽光役の綱が「おっしゃる通りで、とても成長させていただきました。風間教官と対峙した時間は自信やパワーになる。新しい鎧をゲットできたような、ぜいたくな時間でした」と胸がいっぱいの様子を見せると、星谷舞美役の齊藤も「本当に警察学校に通っているようでしたね。その環境を与えてくださったのは、木村さんやスタッフの皆さんのおかげ。本気で向き合った半年間で、ひたすら“限界”を続けていました」と言葉を紡ぐ。
続けて氏原清純役の倉は「精神力や忍耐力が鍛えられた現場だなと思っています。2カ月間訓練し、その後撮影を4カ月間行いました。半年もの間、1本の作品と向き合うというのは貴重な経験」と述懐。初沢紬役の井桁はその期間を「自分と向き合わざるを得ない時間だった」と表現し、「自分の弱さと直面し、自分のことが嫌になりそうなときもあったんですが、そこを乗り越えることで『これは得意なんだ・苦手なんだ』ということに気付けました。20代後半になって、このような経験をさせていただけたのが本当にありがたかったです」と感謝を伝えた。
「今までは“井の中の蛙”状態で……」と切り出すのは、渡部流役の猪狩。「自分のキャパを超えるスケールに身を投じて、どうぶつかっていくのか。今までのやり方が通用しない中での闘い方や、“一流”を教えていただきました」と同作で得た経験を口にする。そして彼らの声に耳を傾けていた木村は、「205期の皆さんの“本気”をいただけたからこそ、その場所が風間にとっての居場所にもなっていたんだなと。皆さんが風間という人物を作ってくれていたんですよ」と真摯に述べた。
印象的な撮影エピソードを聞かれ、卒業証書授与のシーンを挙げた木村は「おそらく35℃・36℃くらいはあったかな」と現場の暑さに触れ、「BBQ用の大きなテントを移動させ、影を作りながらスタンバイしたり。だからこそ『映画を観たよ!』という声をいただけると、流した汗もいい思い出に変換されていくんです」と振り返る。加えて生徒たちによる行進の場面に話が及ぶと、綱は「最初はみんなと動きが全然合わなくて……でも急にピタっと合う日があった」と回想。木村はスタッフ・キャストの熱量も高くなっていたと証言し、「お芝居ではなく、本当にできるようになっていく皆さんの成長を感じて感動していました」と語った。
中盤には、キャストが劇中での“敬礼”を実演する一幕も。木村は教室を再現するために生徒役キャストの前方に立ち、入る際のノックを再現。猪狩が「気を付け!」「敬礼!」と声を掛けると、そのほか一同が「よろしくお願いします!」と力強く発声し、観客から大きな拍手を浴びる。その光景を見た木村は「客席の皆さんもやりますか?」と提案。猪狩を交えつつ「指先を付けて」「胸骨を若干前に」など注意ポイントを説明したのち、緊張感が漂う空気の中で観客全員とも“敬礼”を行う。木村は客席に背中を向ける格好であったものの「背中で感じた。みんなの本気を」と笑顔で合格点を与えていた。
「教場 Requiem」は全国で公開中。
木村拓哉の映画作品
リンク
関連する人物・グループ・作品
きっちゃん @kitchan_0917
【イベントレポート】「教場」木村拓哉が綱啓永・齊藤京子らの本気に感謝、猪狩蒼弥の掛け声で“敬礼”を再現 https://t.co/b9PiPJ3Cvv