大門剛明の小説をもとにした「連続ドラマW シリウスの反証」は、有罪が確定した刑事裁判をやり直す“再審制度”を題材とする社会派ミステリー。冤罪被害者の救済に取り組む団体「チーム・ゼロ」に所属する弁護士・藤嶋翔太のもとに、一通の手紙が届いたことから物語が動き出す。それは25年前に岐阜・郡上八幡で起きた一家惨殺事件の犯人で、死刑判決を受けた宮原からのものだった。藤嶋は宮原に自分の父を重ねたことで嫌悪と葛藤を抱くが、事件を調べる中で、検察の主張と矛盾する不自然な事実を見出していく。しかし藤嶋たちの前には指紋鑑定の壁が立ちはだかり、岐阜地検のトップである検事正・稗田一成も動き出す。宮原の死刑執行が近付く中で、藤嶋はチーム・ゼロの若きリーダーである東山佐奈、親友の安野草介たちとともに難攻不落の再審請求に挑むのだった。
中島が演じる藤嶋は、過去のトラウマと葛藤を抱えながらも事件の真相を手繰り寄せ、司法の厚い壁を乗り越えようともがくキャラクターだ。チーム・ゼロのモデルとなったのは、実在する非営利団体イノセンス・プロジェクト・ジャパン。弁護士や専門家によって構成された民間の組織となる同団体は、刑事事件における冤罪を晴らすため、人的・学術的な支援を無償で行っている。
WOWOWオリジナルドラマ初主演となる中島は、「とても緊張していますが…重いテーマを扱う作品だからこそ、撮影以外ではキャスト・スタッフの皆さんが明るくいてくださるのでとても助けられています!」とコメント。「弁護士でありながら、自分に起きた過去の出来事によっていつの間にかバイアスが生じてしまい、事件の見方に偏りが出てしまうというアンビバレントで複雑な気持ちに揺らぐ人物です」と役柄を分析する。
そして松本は、「『十人の真犯人を逃すとも、一人の無辜を罰するなかれ』という法の格言がありますが、現実には無実の人が罪に問われる事例が後を絶ちません。特に再審制度においては、その厳しさが顕著です」と述懐。「現行の司法制度が抱える課題、そして人間の“思い込み”がもたらす危険性について、少しでも考えるきっかけになれば幸いです」と語った。大門、チーフプロデューサー・井口正俊のメッセージは後掲している。
「連続ドラマW シリウスの反証」は全5話で構成。松本のほか、「近畿地方のある場所について」やドラマ「遺留捜査」シリーズの
「連続ドラマW シリウスの反証」番組情報
放送局・放送日時
WOWOWプライム 2026年1月より放送
※第1話無料放送
配信サイト・配信日時
WOWOWオンデマンド 2026年1月より配信
スタッフ・キャスト
原作:大門剛明「シリウスの反証」
脚本:大石哲也 / 小島聡一郎 / 松本優作
演出:松本優作
出演:中島裕翔 ほか
中島裕翔 コメント
冤罪救済というどこか他人事のようで踏み込みづらいテーマにも思われますが、だからこそ目を向けるべきであり、救済活動や再審請求の難しさ、被害者の苦悩、バイアスによる偏った捜査など、リアルさを纏ったストーリーにとても考えさせられます。まさにWOWOWだからこそできる重厚で硬派な作品だと思います。
WOWOWで初主演を務めさせていただきますのでとても緊張していますが…重いテーマを扱う作品だからこそ、撮影以外ではキャスト・スタッフの皆さんが明るくいてくださるのでとても助けられています!
私が演じる藤嶋も弁護士でありながら、自分に起きた過去の出来事によっていつの間にかバイアスが生じてしまい、事件の見方に偏りが出てしまうというアンビバレントで複雑な気持ちに揺らぐ人物です。そんな彼が不可能ともいえる再審請求に挑み、様々な壁に直面しながら事件の真相を追い求める姿を楽しみにしていただけたらと思います。
松本優作 コメント
本作は、思い込み(バイアス)によって生じる冤罪をテーマに描いたサスペンスドラマです。「十人の真犯人を逃すとも、一人の無辜を罰するなかれ」という法の格言がありますが、現実には無実の人が罪に問われる事例が後を絶ちません。特に再審制度においては、その厳しさが顕著です。極めて低い認容率の背景には、証拠開示の制度が整っていないこと、検察による不服申し立てによる審理の長期化、そして手続きそのものの不備など、複数の制度的な問題が存在しています。本作を通して、現行の司法制度が抱える課題、そして人間の“思い込み”がもたらす危険性について、少しでも考えるきっかけになれば幸いです。
大門剛明 コメント
「シリウスの反証」ドラマ化ありがとうございます。本作は科学が生み出す冤罪がテーマになっています。科学は非常に有益ですが万能ではありません。妄信が時に冤罪を生み出し、一度こうと決められたことを覆すのは困難です。理想と現実のギャップに苦しみながらも、仲間とともに冤罪救済に真っすぐ突き進む。そんな主人公を中島裕翔さんが演じてくださるというのはイメージにぴったりでとても楽しみです。舞台となる郡上の美しい街並みや徹夜踊りの熱気に包まれた映像も、きっと物語を盛り上げてくれるでしょう。取材で郡上の街を散策して、徹夜踊りにも参加しましたが、文章では表現し尽くせない迫力を映像で見られるのはわくわくします。いいドラマになると確信しています。
井口正俊(チーフプロデューサー)コメント
本作は、「開かずの扉」と呼ばれる再審を勝ち取るため、執念を燃やす若き弁護士たちの物語です。現行司法制度の問題点や数々の困難にぶつかりながらも決して諦めず、死刑囚を冤罪から救うためにもがき、真実に辿り着く…。そんな主人公・藤嶋と原作で出会った時、最初に頭に浮かんだのが中島裕翔さんでした。純度の高いエネルギーに満ちた真っ直ぐな瞳が、覚悟を持って藤嶋というキャラクターに命を吹き込む。そんなスリリングな現場が現在進行中です。監督を務めるのは、誠実な視点と繊細な演出で映画界に新風を吹き込む気鋭・松本優作監督。冤罪という社会問題を扱いながらも高いエンターテイメント性を兼ね備えた社会派ミステリーの新章に、ぜひご期待ください。
映画ナタリー @eiga_natalie
主演は中島裕翔、弁護士が冤罪救済に挑む「シリウスの反証」ドラマ化 監督は松本優作
・原作は大門剛明の小説
・中島はWOWOWドラマ初主演「とても緊張していますが…」
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#シリウスの反証 #WOWOW