「ANORA」ショーン・ベイカー初期傑作選、「テイクアウト」など4作品が日本初公開

「ANORA アノーラ」が第97回アカデミー賞で作品賞など5部門に輝いたショーン・ベイカー。そのキャリア初期に発表した4作品の日本初公開が決まり、7月4日より東京・YEBISU GARDEN CINEMAほか全国で順次封切られる。

偏見や差別にさらされる人々をありのままに描き出す独自のスタイルで、移民、セクシャルマイノリティ、セックスワーカーなどに光を当てきたベイカー。今回の「ショーン・ベイカー 初期傑作選」では、iPhoneで全編を撮影し、注目を集めた2015年の「タンジェリン」以前の4作品がラインナップされた。

ある真夏の夜のパーティで酔っ払うアメリカ郊外の大学生を描いた2000年の長編デビュー作「フォー・レター・ワーズ」、多額の借金を抱えながらニューヨークの中華料理屋で配達員として働く不法移民の青年の1日を捉えた「テイクアウト」、偽ブランド品を売って生計を立てる黒人青年の前にかつての恋人が子供を連れて現れる「プリンス・オブ・ブロードウェイ」を上映。

さらにソフト化や配信がされていた「チワワは見ていた ポルノ女優と未亡人の秘密」はタイトルを変え、「スターレット」として公開される。ロサンゼルスを舞台にした同作では、チワワのスターレットと暮らす女優志望のジェーンと、85歳の孤独な老婦人セイディーの心の交流が描かれる。

「ショーン・ベイカー 初期傑作選」の提供・配給はマーメイドフィルム、コピアポア・フィルムが担当。