「007」クリエイティブの全権をAmazonが獲得、長年の製作者ブロッコリ家が手放す

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映画「007」シリーズなどジェームズ・ボンド・フランチャイズのクリエイティブコントロール権をAmazon MGMスタジオが獲得。1962年の「007/ドクター・ノオ」以来、60年以上にわたってボンド映画を製作してきたブロッコリ家がその権利を手放す。Amazonが2月20日に発表した。

「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」より、ダニエル・クレイグ演じるジェームズ・ボンド(写真提供:United Artists Releasing / Photofest / ゼータ イメージ)

「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」より、ダニエル・クレイグ演じるジェームズ・ボンド(写真提供:United Artists Releasing / Photofest / ゼータ イメージ)

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制作会社イーオン・プロダクションズを設立し、多数のボンド映画をプロデュースしたアルバート・R・ブロッコリ。その死後には、娘のバーバラ・ブロッコリと継子のマイケル・G・ウィルソンが権利を引き継ぎ、「007」のキャスティングや脚本になどに関わるクリエイティブの最終決定権を握ってきた。

Amazonは2022年、4000本以上の映画と1万7000本以上のテレビ番組を含む膨大なカタログを持つMGMを買収。それ以来、ジェームズ・ボンド映画全作品の配給権を保有してきた。

このたびAmazon MGMスタジオ、ブロッコリ、ウィルソンの3者は、ボンド映画のIPを保有する新しい合弁事業を設立。ウィルソンとブロッコリは引き続きフランチャイズの共同所有者であるが、新会社の条件により、Amazon MGMスタジオが将来にわたってボンド作品のクリエイティブ面での完全なコントロールを担う。

Prime VideoとAmazon MGMスタジオの責任者を務めるマイク・ホプキンスは「ジェームズ・ボンドは映画エンタテインメント界でもっとも象徴的なキャラクターの1人です」「私たちは、この貴重な遺産を引き継ぐことを光栄に思い、世界中の観客のために伝説の007の次の段階を切り開くことを楽しみにしています」と声明を発表している。

ウィルソンは「私の007キャリアは約60年に及ぶ素晴らしいものですが、私は芸術と慈善事業に専念するため、ジェームズ・ボンド映画の製作から手を引きます。ですから、私たちの信頼できるパートナーであるAmazon MGMスタジオが、ジェームズ・ボンドを未来へと導くときだと、バーバラと私は同意しています」とコメント。

ブロッコリは「私の人生は、父でありプロデューサーのカビー・ブロッコリから手渡された素晴らしい遺産を維持し、さらに発展させることに捧げられてきました。これまで007を演じてきた4人の素晴らしい才能のある俳優たち、そして業界内の何千人もの素晴らしいアーティストたちと密接に仕事をする光栄に浴してきました。『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』が終了し、マイケルが映画界を引退した今、私はほかのプロジェクトに集中するときだと感じています」と語っている。

Amazonは今後、どの俳優がボンドを引き継ぐかを決定するが、その時期や次回作の製作時期については明らかになっていない。今回の発表後、Amazonの創設者ジェフ・ベゾスは自身の公式Xで「次のボンドに誰を選ぶ?」と投稿している。

Amazon創設者ジェフ・ベゾス「次のボンドに誰を選ぶ?」

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