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同作は、1994年にディズニーアニメーションとして誕生した「ライオン・キング」の始まりの物語。シンバの父にして、やがて偉大なる王に成長していくムファサの若き日の物語がつづられる。吹替版では尾上がムファサ、松田がのちにスカーとなるタカに声を当てた。
イベントは、ムファサの父マセゴと母アフィアを演じた吉原と和音による「遥かなミレーレ」歌唱からスタート。実生活でも夫婦である2人が息を合わせ、ムファサを夢のような新天地・ミレーレへと導く壮大な楽曲を歌い上げる。続いて、右近とムファサの妻となるサラビ役のMARIA-Eが「聞かせて」を歌唱。バラード調のメロディに乗せ、思いを寄せ合うムファサとサラビの心情を表現した。「聞かせて」がフィナーレを迎えると、袖から松田が元気いっぱいに登場し、右近と「ブラザー/君みたいな兄弟」を披露。2人は全身を使ってステージでパフォーマンスし、イベントを盛り上げた。
会場が熱気に包まれる中、右近は「歌が物語を紡いでいきますから、皆さんに曲を聴いていただきうれしく思います。“表現”とは自分の何かを削って届けることだと思っていますが、本作の楽曲は歌っていると自分が元気になるんです」と観客に挨拶する。続いて、冷酷な敵ライオンのキロス役で参加した渡辺がステージへ。渡辺は「元太と一緒に完成した作品を観ました。この2人(尾上と松田)が素晴らしい」と称賛する。松田は「宝物になるお言葉です」、右近は「パフォーマンスは本当に楽しくて、今日は今年1番の最高の日です」とそれぞれ感激を伝えた。
続いてMARIA-E、吉原、和音、亜生が再び登壇。吉原は「僕は劇団四季でムファサ役、シンバ役を演じました。今回はムファサの父役なので、3代にわたって演じることができ感慨深いです」と「ライオン・キング」との縁を明かす。和音は「夫(吉原)と夫婦役で参加させていただき、自分でも『本当なのかな?』と信じられず、今日初めて実感しています。娘を連れて一緒に観にいきたいです」と笑顔を見せた。2019年公開の前作から引き続きミーアキャットのティモンを演じた亜生は「どんどん今回のキャストが発表されていく中、僕へのオファーが遅すぎて自分からディズニーさんに聞きました!(笑) ギリギリ決まってよかったです」と口にし、会場を笑いに包む。
イベントでは、楽曲を手がけたリン=マニュエル・ミランダからのメッセージ映像が上映される一幕も。「登壇者の皆さんの歌を聴けずに残念ですが、近い将来お会いできることを楽しみにしています」と言葉を贈った。ミランダと交流があるという渡辺は「なんてややこしい曲を作るんだ!と思いましたよ」とジョークを飛ばし、「日本の吹替版キャストに『Ken Watanabe』と書いてあるのを見て(驚いて)コーヒーを吹いたと連絡がありました(笑)。楽しみにしてくれているようです」と口にした。
本作の見どころについてMARIA-Eは「ここが映画館だということを忘れるほど没入感があります。音楽が響き渡りますのでお楽しみに!」とコメント。渡辺は「キロスは群れ社会から外れた白いライオン。ムファサやサラビも、群れから離れた孤独な動物たちで、彼らが一生懸命旅をしていく切ない話なんです」と説明し、「今世界では分断があり『サークル・オブ・ライフ』がすごく遠くに感じる中、ムファサのスピーチを聞くと胸が熱くなります」と言葉をつなぐ。さらに「疾走感がある作品なので、字幕だと追いつけないかもしれない。吹替版だと、より一緒に旅をしている気持ちが味わえると思う」と太鼓判を押した。
最後に松田は「タカはタイミングによってさまざまな気持ちを抱いていくライオン。僕は世界中の誰よりもタカ、スカーを愛しています。いろんなキャラクターをじっくり観てほしいです。僕ももう1回観たいです!」、右近は「兄弟の絆という点で言いますと、お互い影響を与え続け、寄り添うことの大切さを感じていただけると思います」と語った。
バリー・ジェンキンスが監督を務めた「ライオン・キング:ムファサ」は12月20日より全国ロードショー。
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「ライオン・キング」尾上右近が松田元太と元気いっぱいに歌唱「歌が物語を紡いでいく」(イベントレポート / 写真12枚) - 映画ナタリー https://t.co/NlFsxEPluB