A24製作による「サニー」は、日本在住のアイルランド人作家コリン・オサリバンの著書「ダーク・マニュアル」をもとにしたダークコメディ。京都在住のアメリカ人女性スージーは、夫と息子が謎の飛行機事故で行方不明になり人生が一変する。新型の家庭用ロボット・サニーをお見舞いとして渡されたスージーは、慰めようと働きかけるサニーに苛立ちを覚えるが、次第に奇妙な友情を育む。そして彼女は家族に起こった出来事の真相を探っていく。
スージーを演じ、製作総指揮も務めたジョーンズは「日本が好きです」と切り出し、「初めて来日したときからその気持ちがずっとあって、日本で作品を作りたいという夢が叶いました。日本の文化、伝統、歴史、食、すべてが好きなんです」とほほえむ。そして「スージーは愛すべきキャラクターと思われないかもしれない、難しいところもある人物ですが、私個人としては(本作の撮影は)喜ばしい経験でした」と朗らかに語った。
西島はスージーの夫サカモト・マサヒコ役で出演。「ショーランナーのケイティ(・ロビンス)、ディレクターのルーシー(・チェルニアク)、そしてラシダさんと最初にZoomミーティングをした際に本読みをしました。それがとても楽しくて。実際に演技をする前に気持ちが通じ合えて幸運でした」と感謝する。また今回の制作チームについて「ギリギリまで、よりよいものにしようとする努力を惜しまない。台本もどんどんバージョンが変わっていくので、最初はいい夫、いい父親で素敵な役だと思っていたら、台本が届くたびに『マサってどんな人なんだ?』といろんな面が表れてきました」と振り返り、「ケイティが僕の邪悪な部分を見たのかもしれないですね……冗談ですけど」と笑った。
サニーに声を当てたジョアンナ・ソトムラは「サニーは名前の通り太陽が照っているような明るいキャラクター。一方でスージーはダークな女性なので、対照的な凸凹コンビを演じるのが楽しかったです」と語る。またソトムラ自身の表情がサニーにも連動しており、撮影ではヘルメットなどの器具を装着して撮影したそう。「口元も目元も全部サニーの顔になる。目の大きなロボットなので、なるべくまばたきしないように気を付けました」と明かした。本作で俳優デビューしたアニー・ザ・クラムジーは「名前の“Clumsy”は不器用という意味。とにかく学ぶことしかなかったけど、どうにかできた……かな。自分を誇りに思います」と語り、充実感をにじませた。
ダークコメディ、ミステリー、スリラーと、さまざまな要素が入り混じった本作。ジョーンズは「登場するキャラクターたちも面白く、短所を持っていたりもします。そんなところも含めて楽しんでほしい」とアピールする。西島は「日本でたくさんロケしてきましたけど、初めて京都のど真ん中で撮影しました。これからもおそらくないと思う。古い京都の文化、現在の日本、近未来の新しい世界がミックスされたものが映っていて、日本人にとっても新鮮だと思います」と見どころを伝えた。
「サニー」はApple TV+で7月10日に世界同時配信スタート。
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