石原さとみ「ミッシング」で森優作の提案に感謝、細川岳は“虎舞竜”の心境を告白

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映画「ミッシング」の“心揺れる”ティーチイン付き上映会が本日6月6日に東京・新宿ピカデリーで行われ、キャストの石原さとみ森優作細川岳、監督の吉田恵輔が登壇した。

「ミッシング」“心揺れる”ティーチイン付き上映会の様子。左から細川岳、石原さとみ、森優作、吉田恵輔。

「ミッシング」“心揺れる”ティーチイン付き上映会の様子。左から細川岳、石原さとみ、森優作、吉田恵輔。

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「ミッシング」ポスタービジュアル

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本作では、ある日突然いなくなった幼い娘を探す母親・沙織里が、マスコミやSNSの誹謗中傷に翻弄されていくさまが描かれる。沙織里を石原が演じ、沙織里の弟・圭吾に森、地元テレビ局のカメラマン・不破に細川が扮した。

石原さとみ

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森優作

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リピーターが多いという本作。「2回以上観た方は?」という質問に多くの人が手を挙げると、石原は「精神力や体力が必要な作品なのに……すごい!」と驚く。周囲からの反響を問われた石原は、レギュラー番組で共演している濱田マリが本作を鑑賞したと明かし「『1回目は本当に苦しくてつらかった。だからもっと光や優しさが欲しいと思って、2日後に再び観に行った』と連絡をいただいたんです。同じ役者さんでそのような行動をしてくださる方がいて本当にうれしかった」と声を弾ませる。森も役者仲間から感想をもらうと話し「でも一番うれしかったのは大学生の甥っ子からの感想。『マジすげえ』って言ってましたね」とほほえむ。細川は「“面白い映画”というよりも“いい映画”という感想が多いですね。控えめに『“虎舞竜”よかったよ……』という声もあって。もっと大きな声で言ってほしいかな(笑)」と劇中の某シーンへの感想に触れ、照れた様子を見せていた。

細川岳

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森優作(右)に感謝を伝える石原さとみ(左)。

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続けて観客からの質問コーナーに。「森・細川の“すごい”エピソードは?」という質問を受けた石原は「一気にハードル上げる(笑)」と言いながらも「2人は一瞬にして生活感や空気に溶け込むんです。それが本当にうらやましいと現場で思っていました」と打ち明ける。吉田が「細川くんなんて撮影部の中にいたらわからなくなるもんね」と目線を送ると、細川は「森くんの前を通ったら(スタッフと同様に)『お疲れ様です』と言われた(笑)」と打ち明ける。そして石原は、車中にて森と2人で会話する終盤のシーンに触れ「何度も撮影していて、途中で休憩が入ったんです。そのときに森くんが『弟として1回ハグしてもらっていいですか?』と言ってくれて、それがすごくショックだったんです。『私から言うべきだったのに』と思って、自分自身が情けなく感じた」と吐露。そして改めて石原が「尊敬すべきアプローチをしてくださった」と感謝を伝えると、森は「ものすごく大事なシーンだったので、生半可な熱量では挑めない。毎回新鮮に演技をするテクニックはないので『なんとかしなければ』と。自分のなかの“リトル森”がそうさせました」と振り返る。吉田は「周囲のスタッフが号泣してましたね。切羽詰まっているのが伝わってキュンとしました」と森をたたえていた。

「言葉に血が通いすぎていた」と言う細川岳(左)の発言に耳を傾ける石原さとみ(右)。

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細川は“虎舞竜”の撮影時における心境を聞かれると「緊張はしてませんでしたね。昨日改めて映画を見返して、中村(倫也)さんがしっかり受けてくれたおかげだと思いました」「台本を読んだときは『全然言えるな』と思っていたんですけど、石原さんの言葉に血が通いすぎていたんです。だから自分が想像していたものと違う言い方になって。言葉が生きている感覚がして圧倒されました」と口にする。対して石原は「“虎舞竜”の言い方によって自分の気持ちも変化していくのがわかった」と述べ「どのタイミングで言ってくださるかで泣けるときと泣けないときがあって。たった一言なのに、自分にとっては大きく違うものに感じたんです」と告白した。

吉田恵輔

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海外での上映も行われている本作。「外国の方にどう伝わっているか?」と問われると、吉田は「何にどう笑っているかはわからないけれど、日本よりもクスクスしている人が多かったですね」と回答。特に“虎舞竜”のシーンや、圭吾が地元テレビ局のクルーに「なんで撮影しているんですか?」と詰め寄るシーンで笑いが起こっていたそうで「笑いが収まらなくて次のシーンに響くから『もう思い出さないで!』と感じるぐらいでしたよ(笑)」とはにかんでいた。

森優作(左)と吉田恵輔(右)。

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さらに「作品を観るのに足踏みしている人に対して、どのように推薦したらいいか?」という質問には一同が考え込む。吉田が「俺の作品は『体調いいときに観て』と毎回書かれるんですよ」とこぼすと、石原は「でも観たあとに絶対によかったと思えますよね」と応じる。さらに森は「吉田監督の作品は、わかりづらい生きづらさを抱える人へのまなざしがとても温かい。『ミッシング』はある事件を扱うけど、そこに注視せずに大きな枠組みで観てもらえたら、必ず届くものがあると思う」と言葉を紡ぐ。そして吉田が「ね、(劇中と)キャラが全然違うでしょ」と観客に語りかけると、森は笑顔で「今めちゃくちゃがんばっています!」と返答した。

打ち上げのエピソードを披露する石原さとみ。

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本作にはワークショップで選ばれたキャストが多数参加している。石原は物語の後半で行方不明となる女児さくらの母親役、そしてモンタージュ中に描かれる水難事故のシーンで亡くなった子供に号泣している母親役の女性と3人で打ち上げの席をともにしたエピソードを披露。「号泣しながら励まし合ったんです。2人は目の前で起きたことにリアクションをしていたけれど、私はずっと自分の中で妄想してしまうことと闘っていた。そんな3人で子供の話で盛り上がりましたね」と語ると、吉田は「それはいい対談だったね」と声を掛けていた。

左から細川岳、石原さとみ、森優作。

左から細川岳、石原さとみ、森優作。[拡大]

最後に吉田は「公開されて日にちが経って多くの人に広がっていますが、もっとたくさんの人に観てほしいという欲が止まりません。まだまだ力を貸してください」と、石原は「作品を観て温かい気持ちになったことが大事。体調によっては気分が落ちてしまう方もいるけど、そこから上がる光も描かれていると周りの人に伝えていただければ、きっと勇気を出して映画館に足を運んでいただけると思う」と言葉を紡いだ。

「ミッシング」は全国で上映中。

※吉田恵輔の吉はつちよしが正式表記

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(c)2024「missing」Film Partners

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