SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023でSKIPシティアワードと優秀作品賞に輝いた「
“UFOのまち”石川・羽咋市を舞台とする本作では、UFOによる誘拐事件の取材をする雑誌記者・宇藤が、真相を追う中で自分を宇宙人だと名乗る女子高校生の乃愛と出会い、不可解な事件の沼にはまっていくさまが描かれる。正義感の強い宇藤を
石川県出身の俳優が多く出演する本作。このたび興行収入の一部を、令和6年能登半島地震災害義援金と、被災障害者支援に特化したゆめ風基金に寄付することが発表された。田中は「シネモンドでの劇場公開は、地震のあとということもあって作品に新しい意味が加わるだろうし、それがコアな文化人が集う金沢の中心部でどんな風合いに感じられるのか、僕にはまったく予想がたちません。はやく蓋をあけてみてみたい」とつづる。同じくキャストの
田中祐吉 コメント
白山の雪とけて新緑にぎわうころ、みなさんはいかがお過ごしでしょうか。さて、さっそく映画の話にいきたいところですが、今年の元旦に起きた「能登半島地震」についてふれておかないと、この文面全体がなんだか白々しいものになる気がして、すみませんがちょっとだけ、お付き合いください。僕は生まれも育ちも石川県です。母方の田舎が能登の輪島市で、少し歩くと「朝市通り」があり、幼い頃はお盆や年末年始に帰省していました。「ちょっと、僕! これ食べてかんか!」とあちこちから声をかけられるのが子どもながらに煩わしくって、あまり行かなかった朝市でした。それが今回の地震で起きた火災で、テレビにうつるかつて歩いた通りは僕の知らない場所になっていて、まともに見ることができませんでした。成人してから行く機会が減って、僕の里離れは進んでいるものと思っていたのに、です。2月末に物資運搬で珠洲地方には行きましたが、まだ輪島には行けていません。だけど、いずれ行こうと思っています。いまは崖側が崩れたり、ひびが入って段差が生じた道もだいぶ通れるようになっており、各方面からボランティアが入り少しずつですが片付けが進んでいます。ただ、山間では家々が離れて建っているため、まだまだ時間がかかると思います。ここまで読んで「被災者でない自分」に申し訳なさや無力感、何かしてあげたい、と切迫感を抱いた人もいるかと思います。もしそうだったら、あなたが「今日を生きていることがすごい」と伝えたいです。これは僕自身にも向けている言葉です(僕は家族も暮らしも変わりなく、休日を何事もなく過ごす後ろめたさを感じることがあります)。僕は、地震についてスマホや新聞などで見聞きしたときから、その人も被災者だと思います。これは他国で起きている戦争・内紛に対してもそうです。そこにいない、ということだけで断絶しきれないのが僕らの世紀なんじゃないかな、と。そんななか、僕らよくやってます。そして映画やあらゆる作品は、暮らしに彩りをもたらしたり、ときには生きていることを実感させるものです。僕らの「地球星人は空想する」もきっとそういう作品です(そうであってほしいな、という願いもこめて)。この作品に出てくる人物は、みんないまを生きることの難しさに直面している人たちです。その人物たちの言葉や身体から発せられる救難信号は、観る人がいまもずっと付き合っている「同じではないけど似たような信号」を引き出す力があります(きっと、そうです)。本作、石川県では2023年秋にコスモアイル羽咋で上映しましたが、今夏シネモンドでの劇場公開は、地震のあとということもあって作品に新しい意味が加わるだろうし、それがコアな文化人(って何?と言いつつニッチな方を選ぶ人)が集う金沢の中心部でどんな風合いに感じられるのか、僕にはまったく予想がたちません。はやく蓋をあけてみてみたい。世界の映画を発信し続けるシネモンドは、僕にとって「映画話題を先取りできる場所」です。僕自身は、近年「裸のムラ」(五百旗頭幸男監督)や「劇場版 センキョナンデス」(プチ鹿島、DARTHREIDER監督)などを観に行きました(観客と登壇者との距離が近いので舞台挨拶の日ねらって)。こうしたドキュメンタリー映画に興味をもつまでは、職場の映画好きな人たちから、大型の劇場では聞かないタイトルや内容について話をきくときは大抵シネモンドの名前がセットで、まさかそのスクリーンに自分の姿が映し出される日がくるなんて、これまで考えてもみませんでした。とてもうれしいです。せっかくなので、たくさんの人に観てもらえるよう「地球星人は空想する」チームみんなで頑張ります。最後に。僕がこの作品に携わるにあたって、それを支えてくれた家族や職場のみんな、友人たちに感謝します。どうもありがとう。また、もう観たよ、という人もありがとうございます。いつまでも元気でいてください。引き続き応援をお願いします。
星能豊 コメント
石川県羽咋市が舞台の今作が金沢・シネモンドさんで公開が決まり、とても驚いています。きっかけも金沢で新年会をしたときの世田谷センスマンズ・北林さんと主演・田中祐吉さんの出会いから始まります。撮影することになったことを後々聞いて、あれ?あの新年会、僕が仕切ったのに、僕にもオファー来ないかなと思っていました。声がかからず残念だなぁと思っていたら不思議なテレパシーなのかオファーがきました。世田谷センスマンズという独創感に満ちた団体の松本佳樹監督の才能の独走も相まって羽咋市という街の新たな魅力も引きだす作品となりました。
2024年元旦に能登半島地震が起きました。羽咋市も壊滅的なダメージを受けて、滞在していた北林さんたちも一時期避難所で過ごされました。復旧、復興がなかなか進まない現状ではありますが、映画を通して少しでも元気を与えられたら、たくさんの方々に観ていただくことで成長していく、そんな作品となりましたら幸いです。松本監督をはじめ、主演の田中さん、他のキャスト、スタッフも能登や震災による被害にあわれた地域に想いをよせております。以前、主演作「土手と夫婦と幽霊」(渡邉高章監督)がシネモンドさんで公開となったときに奇跡が起きたと思っていましたが、また奇跡が起きました。再び出演作品がシネモンドさんのスクリーンで観られるなんて。僕にとってはそんな不思議なパワーを持った映画です。シネモンドさんにてお待ちしております。
西村優太朗 コメント
サンダーくんという宇宙人がUFOによる誘拐事件とどう向き合うのか、撮影序盤は何もかもが手探りでした。昔、宇宙人の存在憧れて小学校の自習時間にUFOの研究をしていた記憶が蘇ってきました。撮影を重ねるうちに、地球人と根本部分は何も変わらないということがわかってきました。宇宙人の所作などについて出来る限りの努力をするのは当然としても、宇宙人だからと構えすぎず、自分がいつも地球人と向き合う姿勢で、撮影に臨みました。いつも観に行く石川県の映画館で、石川県が舞台の作品を、石川県のお客様に受け取ってもらえることが、石川県出身の僕としても嬉しい限りです。
manabu @manabu16
「地球星人は空想する」ロケ地・石川で上映決定、興収の一部は能登半島地震の義援金に #SmartNews https://t.co/qmmmuaIZdn