映画「
本作は揚げ物スタンプラリーに参加した大学生の橘瑠衣が、小説家志望のフードライターと一緒に食べ歩きをしながら人の優しさに触れるロードムービー。中学生のときに日本にやってきた瑠衣は、知り合いにふと言われた「瑠衣って日本人と違うの?」という言葉がずっと心に引っかかっていた。人とのコミュニケーションをなるべく避けてきた瑠衣は、友人に勧められるがままにスタンプラリーに参加。食べ歩きの道中、さまざまな違いを抱えた人たちと出会っていく。
足立は「ちょっと変わった人たちの、ちょっと変わった小さな小さなロードムービー。と書いてハタと思う。ここに出て来る人たちは変わった人たちなのだろうか。いやいや世の中みんな変わった人だろうよと、映画を見終わったあと思っていた。そこはかとなく漂うおかしみと居心地の良さを醸し出すのは、やっぱ愛か…」とコメント。吉田も「めちゃくちゃ変な映画! 個性的とか斬新とかじゃなく、変な映画。でも、その『変』がクセになる。イヤらしい狙いがない、純粋天然の『変』を沢山の人に観てほしい」と語っている。
「彼女来来」の
「フライガール」は予告編がYouTubeで公開中。
※吉田恵輔の吉はつちよしが正式表記
福嶋賢治 ステートメント
本作では人と人との間に横たわる「違い」をテーマにしています。日常の延長であったり日常を劇的にするという作り方はしていません。「違い」を受け入れることは寛容な社会でありその社会への希望を描いています。それはほんの小さなコミュニティから始まればいいと思っているので、物語世界も小さな範囲の日常世界にととどめています。普段見過ごしているかもしれない半径3mの世界にはこのような世界か広がってるということを意識しました。劇的な構造にはなっていないけど出来事ひとつ一つは当事者にとってはかなり大きな出来事だろうと想像しています。感情の揺れる出来事もあると思います。そんな日本のある街の小さな物語はきっと日本の誰にとっても身近な話なんだと思います。
教来石小織(NPO法人World Theater Project)コメント
ダイエット中でお腹が空いてる深夜に見てはいけない映画。揚げ音と咀嚼音にやられてしまう。みんな違ってみんないいと思える映画。違いはあっても、コロモつけたらみんな同じなことが、世の中に伝わりますように。
関根健次(ユナイテッドピープル代表)コメント
しっとりと心にすーっと浸透するような映画だった。人とは違っていることにコンプレックスを抱える主人公。しかし次々と異なる個性を持つ人々と出会い気づいていく。違っていて当たり前なんだということに。
深田隆之(映画監督)コメント
瑠衣のささやかな旅を見つめる私は、結局彼女についてほとんど知ることはない。知っていることと言えば、揚げ物を食べるときの幸せそうな顔や、常にゆったりとした柔らかな声くらい。この映画は彼女の思考や感情を私たちに“説明”することはない。不親切? いや、それが本当の他者というものかもしれない。
村瀬大智(映画監督)コメント
「トンカツの声ってさ、聴いたことある?」恐らく人生でほとんどの人間が口にしない一言で、この「フライガール」は始まる。トンカツなんてトンカツを通してソースを食べているようなもんだと思っていたタイプの僕からすると、目から鱗が落ちる思いでこの映画を鑑賞した。こうやってスクリーンを通して会ったことのない監督のことを想像することができるのが映画の一つの魅力であり、実は最近僕が映画を観るときに忘れていた感覚である。
吉見茉莉奈(俳優)コメント
揚げ物を油に入れる前に、そっと両手で握る手がやさしい。そういうやさしい手を大切にしたいし、見逃さないようにしたい。そんなことを考えながら見ました。とりあえず今日の晩ごはんはとんかつにします。
シン・足立−10.0(足立紳) @shin_adachi_
「喜劇愛妻物語」で助監督をしてくれていた福島賢治君監督作品! https://t.co/1sdkvvkInz