本作は、香港で活躍する7人の監督が1950年代から未来まで、担当する年代をクジで選び撮影したオムニバス映画。フィルム時代の作品に敬意を表し、全編35mmフィルムで香港各時代の“美しい瞬間”を捉えている。
イギリスの古い歌曲「Long Long Ago」が彩る予告編では、ユエン・ウーピンによる「回帰」、サモ・ハンによる「稽古」、アン・ホイによる「校長先生」、パトリック・タムによる「別れの夜」、ジョニー・トーによる「ぼろ儲け」、リンゴ・ラムによる「道に迷う」、ツイ・ハークによる「深い会話」のシーンが映し出されていく。
「七人樂隊」のプロデュースも担当したジョニー・トーは「フィルム映画の時代が終わろうとしている今、私はあの美しい時代のスピリッツを残すためにもう一度フィルム映画を作ろうと監督仲間に声をかけた」と述べ、「今回は金銭的な制約を顧みず、仲間たちと映画を作ることで香港映画界に結束することの一つの例を示そうと決めていた。この想いが映画界の新しい世代にも広がっていくことを願っている」と語っている。
「七人樂隊」は10月7日より東京・新宿武蔵野館ほか全国で順次公開。
ジョニー・トー コメント
私は今もなお、映画をフィルム撮影していた頃の事をよく覚えている。それは映画監督達がフィルム映画に創造性溢れる才能を表現し、夢を実現させていた香港映画の黄金期だった。とても懐かしい時代だ。フィルム映画の時代が終わろうとしている今、私はあの美しい時代のスピリッツを残すためにもう一度フィルム映画を作ろうと監督仲間に声をかけた。普段はそれぞれ別の会社で映画を作り、それぞれのキャリアを積んでいるが、最高の仲間だ。今回は金銭的な制約を顧みず、仲間たちと映画を作ることで香港映画界に結束することの一つの例を示そうと決めていた。この想いが映画界の新しい世代にも広がっていくことを願っている。
私はどうしてもこの作品を香港にちなんだものにしたかった。“1940年代から2000年代にかけての香港”という構想が浮かび、例えば40年代、50年代というそれぞれの時代、10年間を別の監督が撮っていくのはどうだろうと思いついた。それぞれの監督がおよそ10分程度の短編映画を制作する。割り当てられた時代の中であれば、どんなストーリーでもそれぞれが表現したい香港を撮ることが出来た。技術的なことよりも、その10年間の間に何が香港で起きていたのかに注目していくべきだ。
この作品は香港の歴史、そしてその存在を証明するものになるだろう。
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椿原 敦一郎 @teamokuyama
香港を代表する7人の監督による「七人樂隊」予告、ジョニー・トーのコメントも到着 https://t.co/QUVx3uIGvf