SXSW映画祭2019で観客賞と審査員特別賞を受賞した本作は、生理、避妊、中絶といった女性にのしかかるさまざまな負担や精神的プレッシャー、セクシャルマイノリティの人々が直面する社会的な差別をユーモアを交えて描いた作品。一時的に親に代わって子供の育児をする“ナニー”の仕事に就いた34歳のブリジットが、6歳の少女フランシスやその両親であるレズビアンカップルと出会い、少しずつ変化していく。
宇垣は「人類の半数が直面する 生理、避妊、中絶 なぜかタブーとされてきた等身大の姿を軽やかにユーモラスに誠実に描いている」、山内は「Bravaaaaa!!! 心の中で何度もスタンディングオベーションを送りました」「私たちを抱きしめてくれる映画。傑作」、辛酸は「様々な肉体の試練に見舞われながらも乗り越えていく女性の姿がかっこよくて、同性として生きているだけでも自分をほめたくなってきます」とそれぞれコメントしている。YouTubeでは本編の一部が公開中だ。
「セイント・フランシス」は8月19日より東京・ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、シネクイントほか全国でロードショー。脚本を手がけたオサリヴァンがブリジットを演じ、
宇垣美里(フリーアナウンサー)コメント
人類の半数が直面する 生理、避妊、中絶 なぜかタブーとされてきた等身大の姿を軽やかにユーモラスに誠実に描いている。30代半ばで、何をすべきか? 分からないことだらけだけれどのびやかに、したたかに、生きていける気がした。
清田隆之(文筆業 / 桃山商事代表)コメント
股から血を流す──そういう意味での“血のつながり<シスターフッド>”を、シス男性である私は持つことができません。その上で、本作が提示してくれた(男性に関する)希望と限界の両側面と向き合いながら、夫として、父親として、友人として、他者として、自分はどうあるべきかを考え続けていきたいと思いました。
辛酸なめ子(マンガ家 / コラムニスト)コメント
アップデートされた保健体育的な、男性も女性も必見の映画。
様々な肉体の試練に見舞われながらも乗り越えていく女性の姿がかっこよくて、同性として生きているだけでも自分をほめたくなってきます。
SYO(物書き)コメント
褒められたもんじゃない本音も、隠しておきたい痴態も、全部ありのまま描く才能。
画面の向こうに心を開いて、「大丈夫、あなたも言っていい」と背中を押してくれる。
この映画が心の支えになる人が、きっと世界中にいる。
野中モモ(ライター / 翻訳者)コメント
生理や妊娠、育児に翻弄される女性たちの視点で描いた「忘れられない夏」。幼い頃の自分に優しくしてくれた、今では名前も顔も思い出せないお姉さんたちのしあわせを祈りたくなる映画です。
山内マリコ(作家)コメント
Bravaaaaa!!! 心の中で何度もスタンディングオベーションを送りました。
女子のリアルがこんなにも自然に詰まった映画は、ちょっと他にない。
月に一度の生理、産む性であることの憂鬱、中絶。
それをこんなふうに描けるなんて、魔法だし、発明だ。
私たちを抱きしめてくれる映画。傑作。
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野中モモ @momononaka
8月19日公開、推薦コメントを寄せております。主演・脚本ケリー・オサリヴァン、『レディ・バード』に触発されて本作を書きはじめたそうですよ…!
@frances_0819
宇垣美里、山内マリコ、辛酸なめ子らが絶賛「セイント・フランシス」本編の一部公開(コメントあり) https://t.co/3WhNPPraD0