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司馬遼太郎の「峠」をもとにした本作は、幕末の風雲児と呼ばれた越後長岡藩家老・河井継之助の姿を描く物語。役所が継之助を演じ、継之助の従者・松蔵に永山、継之助の盟友・小山良運の息子である正太郎に坂東が扮した。
役所は「絢斗くんも坂東くんも台本で読んでいた通りのキャラクター像。撮影中はピッタリの俳優さんがいるという気持ちでいました」と2人をたたえる。永山は「憧れの役所さんとの共演なのでずっと緊張していました」と回想し、坂東は「撮影時僕は役者1年目くらいで、初日はガチガチでした。役所さんの目を見たときに瞳の奥が輝いていて、吸い込まれそうな感覚になりました」と振り返った。また永山が「初共演の坂東くんはいつもニコニコ輝いていて、男として好きになりました」と笑みをこぼすと、坂東は「照れますね。絢斗くんは優しいお兄ちゃんでした」と返し、相思相愛の様子だった。
役所は自身が演じた継之助について「若者たちへ言葉よりも自分の生き様を見せて、どうやって生きていくのか、今後の日本をどうして行くべきかを残していったと思う」と分析。永山は「どんな時代であろうが目上の人の背中を見て学ぶことが大事。松蔵さんも継之助さんを近くで感じながら自分の心を磨いていったと思う」と述べ、坂東は「河井継之助さんの『好きなことをして生きていきなさい』というセリフは僕にとっても大きなエールになりました。継之助のような人格の人はどの時代にもいてほしいし、偉大な人だと思う。僕はそれ以降現場で迷っているような若い人がいると『好きなことをして生きていい!』と胸を張って言えるようになりました」と伝えた。
役所は「時代劇は余分なことを削り取った日本人の生き方や文化がシンプルに伝えられる。過去の人たちを演じたり観たりすることで学ぶことがたくさんある」と魅力を熱弁する。永山も「目に映るもの、服装、小道具まで現代では見慣れないものばかり。その不思議さの世界に飛び込んでいけるのは、役者として楽しい」と話し、「時代劇はロマンがたくさん転がっているので、映画館で時代劇が毎回上映されるようになってほしい」と期待を込めた。
最後に役所は「この映画は観れば観るほど噛みしめることができるものがあります。またこの映画を劇場に観に来ていただきたいです」とアピール。小泉も「大きなスクリーンで観てもらいたい。1度観たら登場人物のことを心の中で思い出していただきたい」と語りかけた。
「峠 最後のサムライ」は全国で公開中。
※司馬遼太郎の遼は2点しんにょうが正式表記
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