遺書から始まる少女2人の関係、PFF受賞作「頭痛が痛い」予告編が到着

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PFFアワード2020で審査員特別賞を受賞した「頭痛が痛い」の予告編がYouTubeで公開。新たな場面写真11点も解禁された。

「頭痛が痛い」新場面写真

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「頭痛が痛い」新場面写真

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守田悠人が監督を務めた本作は、家庭に不和を抱える不登校気味の高校生・鳴海と、その同級生・いくを中心とした物語。いくが鳴海のライブ配信を観るという一方通行の関係だったが、いくが梶井基次郎の「檸檬」のように、自分の遺書を赤の他人の家に投函するところを鳴海が目撃したことから、互いの心と傷の手当てをし、支え合う仲になっていく。

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いくを阿部百衣子、鳴海をせとらえとが演じ、いくの遺書を読んで正義感に突き動かされるフリージャーナリスト・直樹に鐘ヶ江佳太が扮した。山本華世子杉山宗賢大友久志ナツメもキャストに名を連ねる。

「頭痛が痛い」新場面写真

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予告編には2018年の東京を生きる鳴海といくや、いくの遺書によって突き動かされる者たちの姿を収録。また鐘ヶ江のコメントと、本作を鑑賞した作家・爪切男、ラッパー / 詩人・GOMESSによる感想も到着した。

「頭痛が痛い」は6月3日より東京・アップリンク吉祥寺ほか全国で順次公開。

鐘ヶ江佳太 コメント

自身もこの作品を観て、「命の重さ」について考えさせられました。特に今の時代、SNSが当たり前となり、誰もが自由に評価されるようになりました。自分の存在価値って、どれほどのものなのか。「認めてほしい」「必要とされたい」…そういった想いが誰しも少なからずあると思います。いただいた直樹という役も、フリーライターとして世間に「認められたい」という想いがあります。そんな中、見知らぬ女子高生からの遺書。もしかしたら最初は、仕事に繋がるチャンスだと思っていたかもしれません。しかし次第に、同棲している彼女をほったらかしにして彼女たちのことに夢中になっていく。「救いたい」という想いが強くなっていく。そんな不器用ながらも正義感の強い、真っ直ぐな男だなという印象を受けました。その徐々に変わっていく直樹の心の変化を意識して演じました。

いくと鳴海のたどり着いた答えはもちろんのこと、直樹の行動にも注目していただきたいです。
いよいよ6月3日公開。劇場でお待ちしております。

爪切男(作家)コメント

世の中に溢れている安易な共感や皮肉はもういらない。
この映画にちりばめられた“美しく薄汚れた息苦しさ”の方が、今の私には心地よい。

そういえば、偉いお坊さんと頭の良さそうなお医者さんが言っていた。
「人は死ぬとき、息を吸ってから死ぬ」らしい。
それならば、私は全てを吐き出してから死んでやろう。
この映画に誓って。

GOMESS(ラッパー / 詩人)コメント

たかが言葉ひとつ。その中身を誰も知らない。たかが身体ひとつ。その中身を誰も知らない。誰もが知っている言葉は、誰のことも受け入れてくれる。その言葉を誰もが知っているから。変だ。言葉は届いても、どうして気持ちが伝わらない。自分だけが知っている気持ちは、この身体に似ても似つかない。誰もが違う身体をしているのに、どうして気が付かないんだ。この映画の再生時間は1時間47分。題は「頭痛が痛い」。冒頭からずっと変わらなかった言葉も、身体も、なのに、どうしてなんだろうな。

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(c)KAMO FILMS

読者の反応

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GOMESS @gomessthealien

映画「頭痛が痛い」にコメントを寄稿させていただきました。6月3日アップリンク吉祥寺に始まり全国で順次上映予定の様。俺はただの鑑賞者に過ぎませんが、思うことがあったので詩として守田悠人監督に贈りました。シンプルなこと程、人は同じように感じられないものだから、誰かと見てほしい映画。 https://t.co/sEppR0CHkM

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