日本・香港合作映画「
芥川龍之介の戯曲を映画化した「二人小町」は、同じ小町という名前を持つ2人の女性が、王(ワン)という青年の「僕は“死神”なんだ」という告白を機に、夢や執着、男たちの欲望に翻弄されていく物語。2人の小町を
ハンナ・チャンは「この映画はもう2年前に撮影しましたが、あの時の光景はまだ覚えています。撮影時間は1週間と時間も限られ、小町もすごく複雑な役柄で、今回はとても挑戦的な演出でした」と回想。自身が香港に住んで16年経ち、移民が増えるも人口は減ったことを感じているという和泉は「激変激動しているこの香港という舞台で、芥川龍之介さんの人間の本質性に迫った不朽の名作を原案にしたこの作品が撮影されたということは非常に意味のあることだと思っています」とコメントした。和泉、エリズ・ラオ、ウェスリー・ウォンからのコメント動画もYouTubeで公開されている。
本作に感想コメントを寄せたのは、
「二人小町」は10月22日より東京・アップリンク吉祥寺ほかで順次公開。
ハンナ・チャン コメント
日本のみなさん、ハンナです。
映画「二人小町」に出演させていただきとても嬉しかったです! この映画はもう2年前に撮影しましたが、あの時の光景はまだ覚えています。撮影時間は1週間と時間も限られ、小町もすごく複雑な役柄で、今回はとても挑戦的な演出でした。小町を精一杯演じさせて頂きましたので、ぜひみなさん映画「二人小町」を楽しみに待っていてください!
和泉素行 コメント
王役の和泉素行です。香港に来て16年がたちます。今、香港は急激に変化しています。移民が増え、香港の人口は徐々に減少しています。香港らしさはいつまで保たれるのか、不安になることがあります。激変激動しているこの香港という舞台で、芥川龍之介さんの人間の本質性に迫った不朽の名作を原案にしたこの作品が撮影されたということは非常に意味のあることだと思っています。自分もその一員として参加できたことを非常に嬉しく思います。この作品が人々の心を豊かにし、香港らしさ、香港の美しさを人々へ語り継いでいくきっかけにもなればと願っています。
剛力彩芽 コメント
運命。という言葉が頭から離れなかった。
運命に従うことも、運命に抗うことも。
どちらも正解、不正解ということではないけれど…
何を信じ、何を大切にし、どう生きていくのか。
それが自分が決めたことならば誰のせいにもしたくない。
だからこそ、自分の人生は自分で決めたい。
そして、自分も周りの人も幸せにしたい。
心からそう感じる作品に出逢えました。
宮坂覺 コメント
この時代を抉る
芥川は、物語を作る際に映像をより意識した作家である。描写の緻密さと鮮明さは、それを物語る。
それゆえに、映像化は、容易でもあり難解でもあり、またスリリングでもある。
〈死神〉は、芥川の〈もう一つの絶筆〉「歯車」の壮絶な末尾の一文をも想起させる。
映画「二人小町」は、芥川ワールドに新たな切り口を付加し、この時代を抉る。
岡村洋一 コメント
夢の中で見た夢物語みたいな映画だ。
今は厳しい香港の裏町通りを一本二本入って行くならご用心。同姓同名の美女は貴女かもしれない。私? 私は、死神が差している奇妙な形の傘がコウモリの羽根だと気付くのに時間はかからなかったよ。思えば、世界中がホラーみたいになった遠因もコウモリだったな。度肝を抜くファースト・カットから手持ち撮影による不安感の表現まで、曽根剛監督の美意識がキラキラと息づいている。マトリョーシカを裏返した世界を堪能したら、ロンドン橋が落ちる前にお家に帰らなきゃ。なぁに、二人の小町にはまた何処かで逢えるさ。
ハンナ・チャンの映画作品
リンク
映画ナタリー @eiga_natalie
日本・香港合作「二人小町」キャストコメント到着、剛力彩芽らの感想も(コメントあり / 動画あり)
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